眞子さんの結婚は、皇族数の減少、皇室の在り方など、さまざまな課題を残した。2022年は、否応なく皇室の未来についての決断を迫られる年となるだろう。この問題について小林よしのり(漫画家)、倉田真由美(漫画家)、三浦瑠麗(国際政治学者)の3氏が座談会を行った。【全3回の第3回】
小林:おそらく佳子さまは結婚して皇籍を離脱するだろうけど、愛子さまは違うと思うんです。
倉田:なぜですか?
小林:誕生日の会見でも、人の役に立てる大人になりたいとおっしゃっているし、育てられ方が違う。
三浦:秋篠宮家では女性皇族は結婚したら皇室を出るという前提で、子さんも佳子さまも結婚して民間人になっても困らないような教育を受けてきたわけですよね。お二人とも大学は学習院ではなく、ICU(国際基督教大学)を選んでいる。けれど愛子さまは違うと。
倉田:確かに、愛子さまはもしかしたら女性天皇になるかもしれないから、そういう教育を受けてきた可能性はありますよね。
小林:今の上皇さまは、次の天皇は愛子さまだというお考えだと、近い筋から聞いています。
倉田:じゃあ、悠仁さまはどうするんですか。
三浦:そうですよ。悠仁さまは眞子さん、佳子さまと同じ家庭で育ったとはいえ、将来、天皇になるから、全然違う教育をされているわけですよね。
小林:いや、それは建前で、上皇、天皇と秋篠宮の三者会談においては、秋篠宮さまが即位を辞退した上で、次は愛子さまというお考えでまとまっているはずです。
倉田:それは、あくまで小林さんの見立てでしょう。
三浦:そもそも、皇族の人たちは自分たちで皇室典範を変えられないじゃないですか。
小林:だから、そこを変えてほしいから、首相が替わるたびに宮内庁が要求して、そのたびに有識者会議を開いている。
倉田:だけど、女性天皇のリアリティって、私はあまり感じないんだけど。
小林:そんなことない。すでに愛子さま皇太子論、天皇論が湧き上がっていますよ。
三浦:それは秋篠宮家への批判の裏返しという側面もありますよね。
そうした感情的な話とは切り離して、愛子さまが天皇に即位してもいいとする議論はあると思います。ただ、この論で私が唯一懸念するのは、あとから皇位継承順位を変えるのは、今まで将来の天皇を見据えて教育を受けてきた人の人生を歪めてしまわないかということです。悠仁さまが生まれる前に決めておくべきだった。
小林:それはそうだけど、すでにそういう前提で教育をしているんです。
倉田:確かに、愛子さまの場合は、弟が生まれる可能性があるわけですからね。でも、悠仁さまではなく、愛子さまが天皇になる可能性は、現状では薄くないですか。