1998年の長野五輪で日本人女子選手として冬季五輪初の金メダルを獲得したスキー・モーグルの里谷多英(45)。後輩の上村愛子(42)とともに一躍、国民のアイドルとなった。
翌年にはフジテレビに入社し、2002年ソルトレイク五輪でも銅メダルを獲得と、順風満帆──かと思いきや、2005年に転落が待ち受ける。六本木のクラブで泥酔した里谷は、店内で暴行を働き、書類送検される(起訴猶予処分に)。この事件でフジからは謹慎処分を下され、夫とは離婚することに。全日本の強化選手から外され一人でトレーニングを重ね、2006年トリノ、2010年バンクーバーに出場したが、メダルには届かず、2013年に引退した。
里谷は現在もフジに在籍し、責任ある立場に就いている。フジテレビ局員が語る。
「入社当時は人事部に所属し、名刺の発注など平易な仕事が多かったが、事業局に異動してからは知名度と持ち前の明るさで頭角を現わし、今はプロデューサーとしてイベントを仕切っています。
彼女はスポンサー開拓が得意で、金メダルが重要な営業アイテムになっている。取引先に“金メダルを見せてほしい”と言われることが多いようで、会社のデスクに金メダルを置いています」
お酒との付き合い方も変わったようだ。
「お酒は大好きなままですが、コロナ禍もあり、飲み会を自粛しているようです。テレビにコメンテーターとして出ることもあるので、スタイルには気をつけています。17階の職場まで階段を駆け上がる姿をたびたび見かけます」(フジテレビ・プロデューサー)
雪山よりは楽か。
※週刊ポスト2022年1月14・21日号