国内

「子どもが道路で遊んでいる場所」を共有する「道路族マップ」の存在

道路族マップ(DQN TODAYが運営するサイトより)

道路族マップ(DQN TODAYが運営するサイトより)

 子どもは遊ぶのが仕事……と言っても、人によっては辟易させられる場面もあるということか。生活道路で騒ぐ子どもや、それを放置する保護者などを指す「道路族」という言葉がある。近年は多くの公園で「ボール遊び禁止」「自転車禁止」など禁止事項が増えている。子どもを持つ親にとっては「ほとんど車が来ない小さな道路なら、ちゃんと親が安全を確保して自転車の練習おさせてあげたい」「キャッチボールくらいは…」というのが本音だろう。

 一方で、それを迷惑だと感じる人もいる。

「近所の子どもが路上を遊び場にしています。夜勤明けは寝ていたいのに、子どもの甲高い声で目覚めることが少なくありません。公園や小学校の近くを避けてマンションを選んだはずが、こんな落とし穴があったとは……」(40代男性)

「ガラガラうるさいと思ったら、子どもたちがスケートボードをしていました。鬼ごっこなどで急に飛び出してきますし、いつか事故が起きないか心配です。親同士も近くで立ち話をしているだけで、子どもにキツく注意はしてくれません」(40代女性)

 子どもは「社会の宝」だが、一方で、保育園の建設場所で揉めることがあるように子どもの声を“騒音だ”“迷惑だ”と感じる人がいることも事実だ。交通事故につながりかねない危険な遊びはもちろん保護者が注意すべきだが、昔なら車がほとんど来ない道路で遊ぶ子どもの姿は“微笑ましい”とみられていた面もある。

 そうした中で生まれたのが「道路族」という言葉であり、ひそかに注目を集めているのが「道路族マップ」というサイトだ。2016年に開設されたサイトで、常習的に“道路族行為”が繰り返されている地点の共有を目的としている。どんな“迷惑行為”が行われているかが詳細な地域と共に投稿されており、引越し先などを決める上で参考にできるという。

「道路遊びが酷い」や「子どもの奇声」、「日中ずっとボール遊び」のように、どういった行為があるかだけを簡潔に記した報告が多いが、なかには「庭にバスケットゴールを設置した家」「5人子どもがいる家庭」などマップ上の位置とセットで見ると、個人を特定できそうな内容もある。愚痴りたいあまりか、「常識知らず」「DQN(非常識な人間を指すネットスラング)」といった文言が含まれた書込みもゼロではない。

 とはいえ、運営サイドも投稿内容はある程度チェックしているようだ。「名前やイニシャルが書かれてある」「詳細な家族構成・人数構成・属性が書かれてある」「誰がやっているかを詳しく書こうとしている」といったNG事項に触れる書込みは登録見送りにすることがサイト内で明言されている。

 過去には、官報に掲載された破産者情報を転載したと見られるサイト「破産者マップ」が問題になった。すでに同サイトは閉鎖されているが、今年9月には、情報を公開された過去の破産者ふたりがサイト運営者を提訴したことが明らかになった。

関連記事

トピックス

被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
NHKの牛田茉友アナウンサー(HPより)
千葉選挙区に続き…NHKから女性記者・アナ流出で上層部困惑 『日曜討論』牛田茉友アナが国民民主から参院選出馬の情報、“首都決戦”の隠し玉に
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
フジテレビの取締役候補となった元フジ女性アナの坂野尚子(坂野尚子のXより)
《フジテレビ大株主の米ファンドが指名》取締役候補となった元フジ女性アナの“華麗なる経歴” 退社後MBA取得、国内外でネイルサロンを手がけるヤリ手経営者に
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(時事通信フォト)
《「心神喪失」の可能性》ファストフード中学生2人殺傷 容疑者は“野に放たれる”のか もし不起訴でも「医療観察精度の対象、入院したら18か月が標準」 弁護士が解説する“その後”
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバムと住所・職業不詳の谷内寛幸容疑(右・時事通信フォト)
〈15歳・女子高生刺殺〉24歳容疑者の生い立ち「実家で大きめのボヤ騒ぎが起きて…」「亡くなった母親を見舞う姿も見ていない」一家バラバラで「孤独な少年時代」 
NEWSポストセブン
6月にブラジルを訪問する予定の佳子さま(2025年3月、東京・千代田区。撮影/JMPA) 
佳子さま、6月のブラジル訪問で異例の「メイド募集」 現地領事館が短期採用の臨時職員を募集、“佳子さまのための増員”か 
女性セブン
〈トイレがわかりにくい〉という不満が噴出されていることがわかった(読者提供)
《大阪・関西万博》「おせーよ、誰もいねーのかよ!」「『ピーピー』音が鳴っていて…」“トイレわかりにくいトラブル”を実体験した来場者が告白【トラブル写真】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《広末涼子が釈放》「グシャグシャジープの持ち主」だった“自称マネージャー”の意向は? 「処罰は望んでいなんじゃないか」との指摘も 「骨折して重傷」の現在
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン