NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』が1月9日に放送開始し、初笑いと緊張が織り込まれた劇的展開が話題になっている。なかでも意外な反響を呼んでいるのが、語りを務める長澤まさみの“ささやきナレ”だ。脚本家・三谷幸喜からの「登場人物たちに寄り添い、隣の部屋からささやいているような距離感で」という要望通りの落ち着いた語りぶりに、SNS上では〈ささやくような長澤まさみのナレーションひきこまれますね〉〈静かに物語を進めてる感じでよかった〉と評価する声が相次いだ。
主演の小栗旬をはじめ大泉洋、新垣結衣、松平健ら豪華キャストが揃うなか、長澤が「語り」だけで参加することには発表当初、驚きの声が上がったが、芸能評論家の三杉武氏によれば「納得のキャスティング」だという。
「容姿端麗でコミカルな演技もこなせる長澤さんですが、真骨頂は声の魅力だという業界関係者は多い。ナレーションは日本で初めてアカデミー短編アニメ賞を受賞したアニメ『つみきのいえ』(2008年)などで経験を積んでいますし、声優としてはジブリ映画の『コクリコ坂から』(2011年)、新海誠監督の『君の名は。』(2016年)、3月に続編が公開予定の米アニメ『SING/シング』(2017年)など、いくつもの大ヒット作に出演している。大河にナレーションだけで起用されるのは、何も不思議ではありません」