昨年大晦日のNHK『紅白歌合戦』で、安定感のある司会進行を務めた和久田麻由子アナ(33)の人気がうなぎのぼりだ。NHK局内からは「歴代最高のNHKアナとされる有働由美子アナ(52)を超える存在ではないか」との呼び声も聞こえてくるという。NHKの新旧エースを比較した。
和久田アナの先を行く先輩・有働由美子アナは「NHKの顔」として、『おはよう日本』や『あさイチ』などで活躍した。
特に『あさイチ』では、視聴者から脇汗が見苦しいとの苦情を受けていることを番組内で明かし「これから気をつけます」と発言。セックスレス特集では「嫁入り前ですが、あえて取り上げさせていただきます」と言ってのけるなど、飾らない姿が人気を集めた。
同番組で共演した元NHK解説委員の柳澤秀夫氏は、「有働さんはプロ根性の塊」と語る。
「2011年に闘病を続ける最愛の母親が夜中に亡くなったことを我々には隠して当日の朝の『あさイチ』に出演し、番組終了直後に周囲に悟られないよう、そっと故郷の大阪に飛んで帰ったことがありました。お通夜ではボロボロ泣いていたのに、生放送では悲しみをおくびにも出さなかった姿に感銘を受けました」
人の心を掴む能力にも長けている。『サンデースポーツ』を担当していた時代に、遠慮なく直球の質問をぶつける姿勢が故・星野仙一氏に気に入られ、「いつの間にか酒を酌み交わす仲になっていたのは局内でも有名な話」(NHK局員)。
柳澤氏が語る。
「『あさイチ』に有働さんに対する苦情の手紙が届いた時は、彼女は送り主に自ら電話をかけ、『NHKの有働と申します。この度はご指摘ありがとうございます』と書かれていた内容について直接尋ねていました。
しかも、電話の相手と和気藹々になっていくのが端から見ていても分かりました。誰でも自分の世界に取り込む能力は、有働さんならではです」