巨人OBの江川卓氏(66)が、11年半にわたってレギュラー出演してきた日本テレビ系の『Going! Sports&News』を昨年12月25日の放送で卒業。今後に注目が集まっている。
「江川氏には毎年のように巨人の監督やコーチに就任する噂が出ていた。独特の切り口で巨人を分析し、解説がわかりやすいという評価で、期待するファンの声は多い」(日本テレビ関係者)
とはいえ、1987年の引退以降、何度も“江川監督”の待望論がありながら、実現には至っていない。
「引退時には“将来の巨人監督候補”と見込む日テレの故・氏家齊一郎会長が後ろ盾となって専属野球解説者に起用。一方、不動産投資による負債などのイメージもあり、読売新聞の渡辺恒雄氏(グループ本社代表取締役主筆)がヘッドコーチはよくても監督就任には首を縦に振らなかったとされる」(巨人担当記者)
2011年オフにはヘッドコーチ起用の動きがあったが、当時の球団代表だった清武英利氏が、渡辺氏による介入があったと告発する“清武の乱”を起こして実現しなかった。
「ただ、“渡辺氏の目の黒いうちには実現しない”と言われていた桑田真澄氏のコーチ就任が昨年実現。原監督は新たに3年契約を結んだとされるが、今季もV逸となればわからない。新庄(剛志)監督が誕生する時代。どんな人事でも驚きはない」(前出・日本テレビ関係者)
しかし、指揮官としての能力について関係者に取材すると「江川? ダメダメ。評論家としても結果論のこじつけばかりじゃないか」(巨人OB)という厳しい声も。辛口評論の江本孟紀氏は、「江川に監督やらせてやったらいいんちゃいますか」としたうえで、こう続ける。
「やりたくて今まで日テレで粘っていたんでしょう? まあ、監督になっても面白くもなんともないと私は思いますが。江川はテレビでよく見通しを“五分五分でしょうね”と言っていたけど、それって批判されたくないわけです。それなら批判されても突き進む原のような監督のほうがまだいい。批判を怖がっていては、面白い野球なんてできませんよ。まあ、今は巨人のほうに起用する度量がないでしょうけどね」
やはり“江川監督”への道は遠い?
※週刊ポスト2022年1月28日号