女性セブンの名物ライター“オバ記者”こと野原広子が、世の中で話題になっている様々な事柄について、自由な意見を投げかる。今回は、NHKの連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』について綴ります。
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年が明けてから急にだよね。私の周りで、連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK)の話をする人が増えてきたの。視聴率も17%超えで好評らしい。
私が前のめりになったきっかけは、昨年末に放送された世良公則(66才)の熱唱の回で、その凄さはここでも書いた。けれど、音楽通の男友達(88才)に言わせると、「進駐軍キャンプのクリスマスの回は管楽器の演奏も凄かったよ。調べたら、北村英治(92才)と渡辺貞夫(88才)が演奏してんだよ」だって。
もしかしてもう一度くらい、世良さん、歌ってくれないかしら、なんて期待していたら年が明けて、時代もヒロインも変わってた。
いま放送されているのは進駐軍将校とアメリカに渡った安子(上白石萌音、23才)の娘・るい(深津絵里、49才)がヒロインだ。設定は昭和30年代後半で、昭和19年生まれのるいは青春まっただ中。
ドラマは、大正14年生まれの安子から娘、孫にわたる“女の100年”を半年で描くんだもの、展開が早い早い。
で、本題はここからよ。
「初めに深津絵里の顔がドアップで出てきたときの衝撃ってなかったと思わない!?」と言ったのは同級生のS子だ。演劇少女だったS子は朝ドラの大ファンで、特に配役が素晴らしいと、私に解説してくれるの。
たとえば、安子の姑役のYOU(57才)の名演ぶり。「あの声って若いときはかわいいけれど、年を取ると根性の悪さを際立たせるってことを思い知らされた」と彼女が言えば、「そうそう、いるいる。たとえば、○○とか」と共通の友達の名前が出る。
ま、それはともかく、深津絵里の何に衝撃を受けたか──私も、彼女の登場シーンが目に焼き付いて離れないわよ。
「いきなりアゴのラインがシャープになっていて、えっ、こんな人だったっけって大混乱」と私が言えば、「うちの4Kの大画面テレビだと、頬骨の肉付きもわかるんだよね」とS子。
なにせ、“朝ドラ史上、最高齢のヒロイン”の深津絵里は実年齢49才。恋敵役のベリー(市川実日子)は43才。天才トランペッター・錠一郎役のオダギリジョーは45才だ。