アイメイクやリップの色よりも、その時代を象徴する眉毛。意外と楽ちんだった太眉の流行が変化し、細く整った眉毛が注目を集め始めている。最新テクニックを身につけて、新たな眉毛の歴史を描くべし!
「流行は繰り返す」というが、いま、若者の間で1990年代のファッションや文化が“エモい”と一大ブームになっている。
マイクロミニのスカートに厚底のニーハイブーツを合わせ、ストレートのロングヘアをなびかせる「アムラー」スタイルも復活した。そのスタイルの象徴であり、欠かせないのが「細眉」だ。1980年代の濃くて太いバブリーな眉毛から一転し、「細ければ細いほどいい」と眉毛を限界まで抜く若い女性が日本中にあふれた。昨今、あの「細眉」を彷彿とさせる眉毛が再びトレンドになっている。
ADDICT CASE代表でヘアメイクアップアーティストのカスヤユウスケさんは眉毛の変遷をこう語る。
「2000年代くらいまで続いた派手なメイクの傾向が落ち着き、2010年頃からはファッションもメイクもナチュラルが主流となりました。それによって眉毛も太めへとシフトし、抜いたり切ったりせず、ボサボサの状態でOKという風潮も生まれました。しかし、1990年代風ファッションの流行などもあり、最近は『眉毛を整えよう』という意識が高まっています。1年前と比べて、明らかに眉毛は細めへと移行しています」
コロナ禍のマスク生活の影響もゼロではない。
「流行が変わったとはいえ、主流はナチュラルメイクです。アイメイクは控えめで、さらにマスクで顔の半分が隠れるいま、眉毛の存在感がどんどん上がっています。若者ならまだしも、大人がボサボサ眉毛のままでいると、だらしない印象になりかねません」(カスヤさん)
きちんと感を演出するためにも大人の細眉は有効だ。しかし、主婦の山下香理さん(50才)は、細眉への抵抗と不安を明かす。
「私は眉毛が薄く、高さに左右差もあるのでバランスを取るのが大変。なので普段のメイクでは、『こっちは上を描き足して、こっちは下を描き足す』とごまかすように塗って、平坦な太眉にしています。細眉はごまかしがきかないので心配です」
さらに、肌のハリもなくなってきたため、若者と同じコスメを使って構わないのか悩んでいるという。
カスヤさんは、眉毛に使うアイテムはドラッグストアのコスメで充分と話す。
「ベースメイクやスキンケア用品は、やはり高級なものの方が大人の肌にはいい。ですが、眉毛に使うアイテムに関してはドラッグストアで手に入るプチプラコスメも、デパートの高級コスメと変わらないクオリティーです」
出費がかさむ心配はないので、気を楽にして挑戦してほしい。