糖質制限をしてみたり、有酸素運動をしてみたり……ダイエットに挑戦するたび、少しやせては元に戻るの繰り返し。「若い頃より代謝が悪いから」と、あきらめるのはまだ早い。運動せずに落ちた代謝を取り戻し、食事を抜かずにたまった脂肪をひねりつぶす、そんなダイエット法を紹介する。
毎年恒例の正月太り。今年も早く元の体重に戻さないと……と、ダイエットに奮闘している人も多いだろう。だが、食べる量を減らしてみても、体を動かしてみても、思うように脂肪が落ちない。実は、太る原因は脂肪そのものではなく「筋肉」にあるのだ。
何をやってもうやせないのは“デブ筋”のしわざ
理学療法士で、アンチエイジングサロン・ソリデンテ南青山院長の小野晴康さんによれば、50代以上の女性や、デスクワークなどで長時間座りっぱなしの姿勢が多い人は、特にそけい部の周りやわきの下の周りの筋肉が縮こまりやすく、そこに老廃物がたまって“デブ筋”になるという。
「デブ筋は、縮こまって硬くなってしまった筋肉のこと。長時間座りっぱなしでいたり、猫背になっていたりすると、圧迫された筋肉が硬くこわばって血行が悪くなります」(小野さん・以下同)
すると、筋肉の中に張り巡らされている毛細血管がうまく機能しなくなる。毛細血管は、全身の細胞に酸素や栄養を運びながら、老廃物を回収する役目を果たしているため、毛細血管の働きが悪くなることは、代謝が落ちて太りやすくなることを意味する。
それだけではない。
「筋肉が硬いために、筋肉内の毛細血管が機能しなくなると、代わりに新しい毛細血管が筋肉の周りに酸素や栄養を渡す役割を担います。ところが、新しい毛細血管が供給する栄養は脂肪細胞にたくわえられやすいという特徴があるのです。このため、筋肉がこわばって血行が悪い人は、脂肪がたまりやすい体質になっています」
つまり、デブ筋によって、老廃物と脂肪がたまりやすい体になってしまうということ。そうなると、ちょっと食事を減らしたり運動したくらいではやせられない。だが、裏を返せば、デブ筋を正常な筋肉に戻しさえすれば、一気にやせやすい体になれるということ。それには、筋トレやストレッチよりも、マッサージが適している。
田中みな実も夢中になった“脂肪破壊マッサージ”
小野さんの提唱するマッサージは、筋肉(ミオ)のデトックス(ドレナージ)という意味の「ミオドレナージ」。施術を受けられるサロンには、田中みな実(35才)や小嶋陽菜(33才)といった芸能人のほか、サッカー選手の柏木陽介(34才)や槙野智章(34才)といったアスリートも多く訪れ、1か月半〜2か月ほどで2サイズダウンできた人も少なくないという。自宅で実践した人の中には、1か月間でウエストがマイナス9.5cm、体重はマイナス3kgのダイエットに成功したケースもある。もちろん、食事制限や運動は必要ない。