ライフ

顎関節症、口臭、うつ病、皮膚炎、老け顔…マスク生活に潜む様々なリスク

(写真/Getty Images)

マスクはドライアイなどの意外な症状を引き起こす(写真/Getty Images)

 マスク生活が始まって2年が経った。マスクは感染を防止する一方、酸素不足による頭痛やめまい、集中力の低下など、思わぬ弊害が生じる可能性がある。なかでも心配なのが、子供の成長に思わぬ影響を及ぼす可能性があることだ──。

 昨年8月、米ブラウン大学は、幼児期の知能、コミュニケーション能力など認知機能の発達を分析した。その結果、新型コロナのパンデミック以前(2011〜2019年)に生まれた3か月〜3才の乳幼児の認知機能のテストの平均スコアを100とすると、パンデミック中(2020、2021年)に生まれた乳幼児の平均スコアは78だった。なんと、その成績は約20%も低下していたのだ。

 マスク生活がもたらすのは、子供の認知機能の低下だけではない。マスクが皮膚に接触していると、違和感から歯を食いしばったり、マスクと顔の間に隙間を作ろうと顎を突き出したりする。普段と異なる顎の動きを続けると「顎関節症」になって口を大きく開けられなくなったり、顎を動かすと痛みが生じたりする。アメリカ歯科医師会の報告では歯科医師の62%が、顎関節症の患者が増えたという。

 呼吸にも気をつけたい。北海道札幌市にある呼吸器専門病院・医大前南4条内科院長の田中裕士さんはいう。

「マスクをすると息苦しく、よりたくさん息を吸おうと口呼吸になりやすい。鼻呼吸の場合、鼻の中で空気中の雑菌やゴミをキャッチしてフィルタリングしますが、口呼吸だと雑菌やゴミが直接のどに入るため体調を崩しやすい。

 また乾いた空気がそのまま体内に入ることで、口腔内が乾いてしまって雑菌や細菌が繁殖しやすくなり、口臭が生じやすくなります。さらに口の中が乾くと、唾液による抗菌作用が働きにくくなり、虫歯や歯周病になる可能性があります」

関連記事

トピックス

「性的欲求を抑えられなかった」などと供述している団体職員・林信彦容疑者(53)
《保育園で女児に性的暴行疑い》〈(園児から)電話番号付きのチョコレートをもらった〉林信彦容疑者(53)が過去にしていた”ある発言”
NEWSポストセブン
テレ朝本社(共同通信社)
《テレビ朝日本社から転落》規制線とブルーシートで覆われた現場…テレ朝社員は「屋上には天気予報コーナーのスタッフらがいた時間帯だった」
NEWSポストセブン
62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま(2025年12月3日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまのラオスご訪問に「感謝いたします」》皇后雅子さま、62歳に ”お気に入りカラー”ライトブルーのセットアップで天皇陛下とリンクコーデ
NEWSポストセブン
竹内結子さんと中村獅童
《竹内結子さんとの愛息が20歳に…》再婚の中村獅童が家族揃ってテレビに出演、明かしていた揺れる胸中 “子どもたちにゆくゆくは説明したい”との思い
NEWSポストセブン
今回の地震で道路の陥没に巻き込まれた軽自動車(青森県東北町。写真/共同通信社)
【青森県東方沖でM7.5の地震】運用開始以来初の“後発地震注意情報”発表「1週間以内にM7を超える地震の発生確率」が平常時0.1%から1%に 冬の大地震に備えるためにすべきこと 
女性セブン
日本初の女性総理である高市早苗首相(AFP=時事)
《初出馬では“ミニスカ禁止”》高市早苗首相、「女を武器にしている」「体を売っても選挙に出たいか」批判を受けてもこだわった“自分流の華やかファッション”
NEWSポストセブン
「一般企業のスカウトマン」もトライアウトを受ける選手たちに熱視線
《ソニー生命、プルデンシャル生命も》プロ野球トライアウト会場に駆けつけた「一般企業のスカウトマン」 “戦力外選手”に声をかける理由
週刊ポスト
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン
3年前に離婚していた穴井夕子とプロゴルァーの横田真一選手(Instagram/時事通信フォト)
《ゴルフ・横田真一プロと2年前に離婚》穴井夕子が明かしていた「夫婦ゲンカ中の夫への不満」と“家庭内別居”
NEWSポストセブン
二刀流かDHか、先発かリリーフか?
【大谷翔平のWBCでの“起用法”どれが正解か?】安全策なら「日本ラウンド出場せず、決勝ラウンドのみDHで出場」、WBCが「オープン戦での調整登板の代わり」になる可能性も
週刊ポスト
世代交代へ(元横綱・大乃国)
《熾烈な相撲協会理事選》元横綱・大乃国の芝田山親方が勇退で八角理事長“一強体制”へ 2年先を見据えた次期理事長をめぐる争いも激化へ
週刊ポスト