来シーズンに向けてキャンプインとなるプロ野球。阪神の悩める剛腕・藤浪晋太郎(27)は背水の陣に追い込まれている。高卒1年目から3年連続2ケタ勝利をマークしたが、その後は制球難で一軍定着もままならない状態が続いている。
満足のいく成績を残せていない藤浪が、今季の自主トレで頼ったのが巨人のエース・菅野智之(32)だった。
ソフトバンク、西武、横浜、楽天の投手コーチ経験がある野球評論家の杉本正氏が語る。
「菅野に軸足の使い方を指導してもらったようですが、効果は絶大でしょう。藤浪の球が右方向に抜けてしまう原因の一つに、膝が折れて体が早く回ってしまうことがあったので、それが修正されれば活躍が期待できる。また、菅野のピッチングフォームを間近で見るだけでも勉強になる。藤浪にとっては多くの実りがあったはずです」
一方で、虎番記者たちの見方は厳しい。
「藤浪はこれまでも前田健太(現ツインズ・33)、ダルビッシュ有(現パドレス・35)などの自主トレに参加している。2018年には親交の深い武豊騎手のジムに入門しました。マスコミのネタにはなっていますが、復活はできていない。菅野の自主トレに参加したのも2週間足らず。危機感はあると思いますが、もっと長期間参加しないと効果は薄いですよ」(在阪スポーツ紙記者)
藤浪は今オフの契約更改で先発を熱望したが、番記者からは「先発は飽和状態」「自分の立ち位置を把握していない」との声も聞かれた。
厳しい意見が飛ぶ藤浪には、こんな噂まで聞こえてくる。
「日ハムの新庄監督が、昨年の12月に藤浪の獲得を熱望しました。阪神内にもトレードに出したいとの意見もあるので、今季の成績次第では、日ハムへの移籍が現実になるかもしれません」(同前)
※週刊ポスト2022年2月11日号