2月4日に北京五輪が開幕する。かつての五輪で活躍したアスリートたちは、現役を引退しても大会を盛り上げてくれそうだ。日本テレビではトリノ五輪(2006年)で金メダルを獲得した荒川静香(40才)が現地から中継を行う。
「荒川さんはいまでもショーに現役スケーターとして出演している。現役選手との共演も多く、SNSなどを通しての“裏取材”にも期待がかかります」(日本テレビ関係者)
フィギュアスケート好きコラムニストのカトリーヌあやこさんは、彼女の魅力をこう話す。
「スマートな解説をする一方で、人間味もあるのが魅力。例えばジャンプで回転不足かな?というときは、選手と同じように悔しさを感じているのか、動揺して『トリプルルッツーー』と語尾が伸びたり、沈黙したりする(笑い)」
局としても彼女を起用するメリットは大きいようだ。
「なにしろ、荒川さんは日本スケート連盟の副会長ですからね。日テレは高橋大輔選手(35才)のアイスショーや、羽生結弦選手(27才)の企画展を運営している。局が彼女を起用するのは、スケート連盟との関係を大事にするためでもあるようです」(前出・日本テレビ関係者)
テレビ朝日は2018年の平昌五輪、2021年の東京五輪に続いて、織田信成(34才)をキャスターに抜擢した。
「東京五輪では織田さんが知らない競技も多かったので、1か月以上も前から番組スタッフが勉強会を開き、ルールを徹底的に学んでもらいました。五輪終了後の挨拶では、織田さんがスタッフを気遣う言葉をかけ、涙する人もいました」(テレビ朝日スタッフ)
織田といえば、スポーツ中継に限らず、番組放送中に感動して号泣することも多い。
「ミスをした選手でも、いいところを探して褒めるのが織田さんの持ち味。北京五輪でも織田さんが号泣するような感動の場面がたくさんありそうです」(カトリーヌさん)
バンクーバーとソチ、2回の五輪に出場し、現在は解説者として活躍する鈴木明子さんは元アスリートが解説をする難しさをこう話す。
「競技から引退したばかりの頃は、戦友のような選手が滑っています。いいときも悪いときも感情移入しすぎて、涙声になってしまうことがありました」
同じ舞台に立っていたからこそ、選手の本音や素の表情を引き出せることも多い。
「交流のある選手であれば、リラックスして話してくれたり、コーチから裏側で話を聞いて、解説に入れることもあります」(鈴木さん)