世界中から注目される、北京五輪男子フィギュアスケートの羽生結弦(27才)。ソチ、平昌と連続して金メダルを獲得し、今大会は3連覇がかかっている。卓越した技量で世界を魅了する羽生だが、活躍の背景には家族の熱心なサポートがあった。(全5回の第2回)
ワンパクでやんちゃな子供だった羽生だが、体力面では不安も抱えていた。2才のとき、小児ぜんそくを発症したのだ。少し走っただけでゴホゴホと急に咳き込んだり、夜中に目が覚めて眠れない日が続くこともあった。発作が出たら、母親がつきっきりで背中をさすって咳をしずめた。
「結弦くんは、同世代の子供と比べて食が細く、体も小さかった。それでもワンパクな結弦くんに何か運動をさせたいとご両親は考えていたようです。スケートは、屋内競技でほこりを吸い込むことも少ないので、ピッタリのスポーツでした。少年時代の結弦くんは、憧れているロシアのエフゲニー・プルシェンコ元選手を真似て、ヘアスタイルをマッシュルームカットにして試合に出場していました」(地元仙台のフィギュア関係者)