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『鬼滅の刃』宇髄天元は「理想の上司」 フェアな厳しさが魅力

昨年12月に放送を開始した遊郭編が、最終回を迎える (c) 吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

昨年12月に放送を開始した遊郭編が、最終回を迎える (c) 吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 昨年12月に放送スタートしたテレビアニメ『鬼滅の刃』遊郭編がいよいよ2月13日に最終回を迎える。2月6日に放送された第10話『絶対諦めない』を筆頭に、遊郭編もたびたび「劇場版レベルの作画」と話題になり、ネット上では〈遊郭編を映画館で観たい〉〈再編集して劇場公開して〉と希望する声が相次いでいる。

 遊郭編の見どころのひとつが、鬼殺隊の音柱・宇髄天元の活躍だ。宇髄は元忍でありながら派手好きな性格で、劇中でも色男扱いされている“公式イケメン”。遊郭での任務において、主人公である竈門炭治郎たちを導く存在だ。3人の妻を抱える宇髄に対して、〈私を4人目の嫁にして〉と黄色い悲鳴を上げる女性ファンも少なくない。

 しかし実は宇髄は、鬼殺隊の主力である“柱”の中で、それほど高い戦闘能力を持っているわけではないようだ。他の柱たちほど才能に恵まれていないのは彼自身も認めるところで、「俺に才能なんてもんがあるように見えるか? 俺程度でそう見えるならテメェの人生幸せだな」と弱さを自覚するようなセリフを口にしている(もちろん柱である時点で十分すぎるほど強いのだが……)。

「良い上司」と「好かれる上司」は別もの

 ところで、無限列車編の特大ヒットで国民的キャラクターとなった煉獄杏寿郎(※「煉」の字は、正式には「火+東」)は、「理想の上司」としても話題になった。緊迫した状況でも明るさを保ち、炭治郎たち若手を成長させつつも全力で守る。たしかに煉獄の死後も炭治郎たちが彼を慕い続けるのは当然だ。

 しかし、宇髄の“上司力”だって負けてはいない。漫画IP(知的財産のこと)のグローバル展開を目指すダブルエルの代表取締役・保手濱彰人氏は、『鬼滅の刃』のご当地限定グッズも事業で扱うと同時に、同作品のファンを自認している。第一線を走るビジネスパーソンであり、熱心な『鬼滅の刃』読者でもある保手濱氏に、“上司としての在り方”という観点から宇髄の魅力を語ってもらった。

「そもそも『良い上司』と『好かれる上司』とは別ものであると理解しておく必要があります。リーダーシップにも通じる話ですが、チームのみんなに好かれていたところで、目標達成ができず、チーム全体を窮地に陥れてしまうリーダーでは元も子もありません。

『勝てないけれど、仲良しこよしで雰囲気の良いチーム』というのは、学校の部活などではアリかもしれませんが、ビジネスの場ではそうはいきません。結局のところ、利益を上げられずに自分たちの給料も上がらなければ、『何のために仕事をしているんだっけ?』という気持ちになっていくことでしょう。

 それよりも、厳しくても成長させてくれて、かつ成果を着実に出していく上司こそが、職場では理想的といえます。宇髄天元さんはそのような例の代表格といえます」(保手濱氏、以下同)

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