芸能

『鎌倉殿の13人』『平家物語』でも注目!平安時代を描く作品が「面白くなる」理由

主人公・北条義時を演じる小栗旬

『鎌倉殿の13人』で主人公・北条義時を演じる小栗旬

 話題を呼んでいるNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。舞台となっているのは平安時代だ。今年は他にも平安時代を舞台にした作品が多い。平安時代の面白さとは? コラムニストで時代劇研究家のペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 ドラマでアニメで舞台(三宅健が東京・京都で『陰陽師 生成り姫』に主演)で、今年は平安時代を描く作品が多い。

 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』とフジテレビのアニメ『平家物語』は同じ平安末期を舞台にしているので、並行して見るとこの時代の面白さがよくわかる。

 その面白さの第一は、得体が知れない登場人物がとても多いこと。『鎌倉殿』には、主人公の北条義時(小栗旬)が呼んでもいないのに、次から次へと得体が知れない濃いめのキャラクターが出てくる。

 たとえば、源行家(杉本哲太)。山伏姿の怪しげな姿で頼朝(大泉洋)のもとにやってきた行家は、挙兵して平家を倒すよう伝える以仁王の令旨を携えていた。しかし、頼朝は行家を「父の兄弟の中で、一番うわついて、一番中身のないお人」とあっさり断言。挙兵には加わらなかった。

 その後、頼朝の前には薄汚れた僧・文覚(市川猿之助)が登場。驚いたことに文覚は頼朝の父・義朝のドクロを持ち歩いている!? 嘘くさー、と思ったら、やっぱり嘘だった!! 猿之助はこういううさんくさい人物を演じるのが、とってもうれしそうだ。第六話では不敵に微笑む上総広常(佐藤浩市)も姿を見せて、ますます混沌としてきた。これがみんな実在の人物だというところが、この時代の奥深いところ。

 一方、『平家物語』は、平家に父を殺された少女・びわを軸に平家の側から見た平安末期が描かれる。第五話で際立ったのが、平清盛の息子の宗盛だ。栄誉栄華を極める清盛の跡取りでしっかり者の重盛が亡くなり、跡取りとなった宗盛は、かなり傍若無人な男。源仲綱の愛馬を欲しがり、借りたまま返さず、勝手に名前を「仲綱」とつけて見せびらかす。困ったお坊ちゃんである。

関連キーワード

関連記事

トピックス

フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(写真は2019年)
《体調不良で「薬コンプリート!」投稿》広末涼子の不審な動きに「服用中のクスリが影響した可能性は…」専門家が解説
NEWSポストセブン
いい意味での“普通さ”が魅力の今田美桜 (C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
朝ドラ『あんぱん』ヒロイン役の今田美桜、母校の校長が明かした「オーラなき中学時代」 同郷の橋本環奈、浜崎あゆみ、酒井法子と異なる“普通さ”
週刊ポスト
現役時代とは大違いの状況に(左から元鶴竜、元白鵬/時事通信フォト)
元鶴竜、“先達の親方衆の扱いが丁寧”と協会内の評価が急上昇、一方の元白鵬は部屋閉鎖…モンゴル出身横綱、引退後の逆転劇
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”川崎春花がついに「5週連続欠場」ツアーの広報担当「ブライトナー業務」の去就にも注目集まる「就任インタビュー撮影には不参加」
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
広末涼子、「勾留が長引く」可能性 取り調べ中に興奮状態で「自傷ほのめかす発言があった」との情報も 捜査関係者は「釈放でリスクも」と懸念
NEWSポストセブン
筑波大の入学式に臨まれる悠仁さま(時事通信フォト)
【筑波大入学の悠仁さま】通学ルートの高速道路下に「八潮市道路陥没」下水道管が通っていた 専門家の見解は
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
《事故前にも奇行》広末涼子容疑者、同乗した“自称マネージャー”が運転しなかった謎…奈良からおよそ約450キロの道のり「撮影の帰り道だった可能性」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《中山美穂さん死後4カ月》辻仁成が元妻の誕生日に投稿していた「38文字」の想い…最後の“ワイルド恋人”が今も背負う「彼女の名前」
NEWSポストセブン
山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン