スポーツ

羽生結弦ファンの矜持 「試合前よりも会場を綺麗にするのが本物ファン」

フリーの演技では史上初の4回転アクセルに挑んだ(写真=PentaPress/時事)

羽生結弦の熱狂的なファンたちに話を聞いた(写真=PentaPress/時事)

 五輪3連覇を期待されながら、4位に終わった羽生結弦(27)。2月14日の会見では、「いろんな人に支えてもらっているんだなと感謝したいなと思わされた3日間でした」と語った。“ゆづ活”にお金と時間を捧げてきた熱狂的なファンたちに話を聞いた。

 ここ数年、羽生の人気は高まるばかりだ。笹川スポーツ財団の「スポーツライフに関する調査2020」によれば、女性が好きなスポーツ選手で1位(男性1位はイチロー)。年齢層別では特に中高年層からの支持が高く、50、60、70歳台で1位となっている。関連グッズの市場価値はすさまじく、2018年にはチャリティーオークションで羽生のサイン入りスケート靴が850万1000円で落札されたこともある。

 グッズ購入費に加え、海外に遠征するとなると費用はさらに莫大になる。

「海外赴任中の夫には内緒で“ゆづ活”しています」と明かすのは、埼玉県在住の女性・Aさん(56)だ。羽生が優勝した2013年のグランプリファイナルをテレビで見て、「なんて美しいスケーティングなんだ!」と感激し、海外の試合にも足を運ぶようになったという。

「北京五輪はコロナの影響で一般の観戦チケットがなかったので諦めましたが、基本的にこの世に羽生君の出る試合があれば、すべて行きたいと思っています。世界選手権も2014年から彼の出ている試合は全部行ってます。まだ夫にはバレていませんが、言えないぐらいの額を今まで使ってきました(苦笑)。

 グランプリファイナルや世界選手権に行くとなるとあっという間に100万円以上はかかりますし、ツアーで参加しても50万円はかかります。年間200万円は使っているかな。なので、羽生君以外にかかる費用は節約して、服も安い通販で購入した数千円ぐらいのものを着ています」(Aさん)

 羽生の出場大会のチケットは争奪戦だ。

「友人と一緒に申し込んで、なんとかゲットしています。最近は証明写真付きのチケットで、本人以外は入ることができなくなったので、転売屋が消えて以前よりは取りやすくなった。座席はジャッジ側の席だとラッキー。選手がジャッジアピールをして、良い表情やポーズをするので、羽生君のその日一番の決め顔が見られるんです」(同前)

 一方で、海外遠征組のなかには、Aさんが眉をひそめるような過激なファンもいるという。

「羽生君が泊まる大会のオフィシャルホテルを突き止めて、そのホテルのなるべく良い部屋を押さえる。そうしてエレベーターに偶然乗り合わせたり、あわよくば同じフロアになったりすることを期待するんです。だけどそれはやりすぎです。もちろんごく一部の人たちですが、羽生君に迷惑をかけるような人は、本物のファンとは言えません」

関連キーワード

関連記事

トピックス

ロシアのプーチン大統領と面会した安倍昭恵夫人(時事通信/EPA=時事)
プーチンと面会で話題の安倍昭恵夫人 トー横キッズから「小池百合子」に間違われていた!
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
「日本人ポップスターとの子供がいる」との報道もあったイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
イーロン・マスク氏に「日本人ポップスターとの子供がいる」報道も相手が公表しない理由 “口止め料”として「巨額の養育費が支払われている」との情報も
週刊ポスト
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
《会社の暗部が暴露される…》フジテレビが恐れる処分された編成幹部B氏の“暴走” 「法廷での言葉」にも懸念
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト
母・佳代さんと小室圭さん
《眞子さん出産》“一卵性母子”と呼ばれた小室圭さんの母・佳代さんが「初孫を抱く日」 知人は「ふたりは一定の距離を保って接している」
NEWSポストセブン
長嶋茂雄さんとの初対戦の思い出なども振り返る
江夏豊氏が語る長嶋茂雄さんへの思い 1975年オフに持ち上がった巨人へのトレード話に「“たられば”はないが、ミスターと同じチームで野球をやってみたかった」
週刊ポスト
元タクシー運転手の田中敏志容疑者が性的暴行などで逮捕された(右の写真はイメージです)
《泥酔女性客に睡眠薬飲ませ性的暴行か》警視庁逮捕の元タクシー運転手のドラレコに残っていた“明らかに不審な映像”、手口は「『気分が悪そうだね』と水と錠剤を飲ませた」
NEWSポストセブン
金田氏と長嶋氏
《追悼・長嶋茂雄さん》400勝投手・カネやんが明かしていた秘話「一緒に雀卓を囲んだが、あいつはルールを知らなかったんじゃないか…」「初対決は4連続三振じゃなくて5連続三振」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《レーサム創業者が“薬物付け性パーティー”で逮捕》沈黙を破った奥本美穂容疑者が〈今世終了港区BBA〉〈留置所最高〉自虐ネタでインフルエンサー化
NEWSポストセブン
《女子バレー解説席に“ロンドン五輪メダル組”の台頭》日の丸を背負った元エース・大林素子に押し寄せる世代交代の波、6年前から「二拠点生活」の現在
《女子バレー解説席に“ロンドン五輪メダル組”の台頭》日の丸を背負った元エース・大林素子に押し寄せる世代交代の波、6年前から「二拠点生活」の現在
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! ミスター長嶋茂雄は永久に!ほか
「週刊ポスト」本日発売! ミスター長嶋茂雄は永久に!ほか
NEWSポストセブン