香港では2月上旬、旧正月(2月1日)を祝うため、マフィアの関係者数十人が香港中心部のレストランに集まり、盛大な新年会を開いていたことが分かり、香港警察は新型コロナウイルスに関する香港政府の規制などを理由に、マフィア組織のアジトなどを家宅捜索し、マフィア関係者ら30人を逮捕していたことが分かった。
また、香港政府高官や立法会議員や議会関係者、中国全国人民代表大会(全人代=国会に相当)委員ら約200人が今年1月、全人代委員の誕生日パーティに出席していたことが最近分かり、政府高官15人が取り調べを受けるなど、香港では「政府高官もマフィアも同じ」などとの批判が出ている。
香港メディアによると、このマフィアの親睦会である新年会に参加していたのは香港を本拠地とする「14K」「和勝和」「新義安」「和字頭」のほか、「来賓」として台湾を本拠地とする「洪門天地会」「三合会」「青紅幇」「竹連幇」、上海を拠点とする「上海幇」などの関係者ら約50人。
香港では新型コロナウイルスの厳しい感染予防対策のため、午後6時以降はレストランの営業は禁止されていたが、この日は午後8時以降の営業を続けていたほか、参加人数も制限を大きく超えていたことが市民の通報で分かり、警察が踏み込んだという。
警察が参加者を調べたところ、香港マフィアや台湾、中国のマフィア組織のメンバーが集まっていたことが分かり、レストランの責任者1人とマフィアメンバー29人の計30人全員が身柄を拘束され、警察署で取り調べを受けたうえで、罰金を払って釈放されたという。
警察は香港での感染拡大が深刻であることから、感染防止規則を厳格に遵守するよう求める一方、市内のパトロールを強化していたさなかだった。