「朝の帯の視聴習慣を変えるのは大変だと痛感している」。3月9日、TBSの4月期の番組改編説明会が行われ、編成局の福田健太郎企画総括はそう話した。安住紳一郎アナが総合司会を務める朝の帯番組『THE TIME,』は来月で開始から半年が経つが、TBS関係者は「世帯視聴率もコア視聴率も上がってこない」と落胆する。
「世帯視聴率では6時台は3%台、7時台は4%台が続いています。7時台では、テレビ朝日『グッド!モーニング』とフジテレビ『めざましテレビ』が7~8%台でトップを争っていますから、まだ背中は見えてきません。『THE TIME,』の前に放送していた『あさチャン』とさほど数字は変わってないですね。TBSは昨年春から男女4~49歳をターゲットにした『新ファミリーコア』を視聴率の指標にしていますが、これも良くない。世代別ではF3(女性50歳以上)が最も高いです」
番組はピアノの生演奏で始まり、中学生や高校生のレポート、系列局との列島リアルタイム中継など他局との差別化も図られている。放送記者が話す。
「番組改編説明会での編成担当の発言の通り、朝の帯の視聴習慣を変えるのは相当大変です。1994年に始まった『めざましテレビ』も約10年掛けて、ようやく同時間帯のトップになりましたからね。いくら人気のある安住アナを起用したからといっても、半年で1位になれるほど甘くはない。
『THE TIME,』には独自色の強いコーナーもある一方で、SNSでバズったワードをランキングで紹介し、番組公式LINEで関心のあるニュースについてアンケートを取ってこれまたランキング化している。どちらか1つに絞ってもいいし、2つとも他の番組で見慣れた企画なので、独自色は出しにくい。そのようなコーナーの方が基本的に長いので、ここら辺の見せ方をどうするかは検討の余地があると思います」