神奈川県藤沢市にある「ジムニー歴史館」は、歴代のジムニー29台を展示。尾上茂氏は、館長兼会長兼ラリードライバーというクルマ漬けの日々を送る。尾上氏に、ジムニーのどこに魅せられたのかを聞いた。
* * *
もともと車に乗るのが大好きでした。ツーリング仲間に勧められたのがジムニー。しかし、乗り心地は悪いし、馬力もないからツーリングでどんどん置いていかれるし、当時、私が乗っていたジープに比べれば物足りない車でした。
そこで、自動車パーツの企画・開発をする整備会社を経営していたこともあって、リーフスプリングを取り替えて、まずは乗り心地を改善しようと試みたんです。そうしたら、まるで別物のようになった。タイヤやエンジンを替えたら、ジープでもスタックする悪路もクリアするようになったんです。そこからハマりました。
自分で手をかけたジムニーでオフロードレースに参加したり、会社をジムニーパーツ専用に切り替えたり。今も乗り続けるほど、ジムニーは飽きのこない名車。2018年に開設した私設博物館には海外からもお客さんがやってくるほどで、その幅広い人気に驚いています。
【プロフィール】
尾上茂(おのうえ・しげる)/1947年生まれ、神奈川県出身。「尾上自動車」を1988年にジムニー専門に転換。現在、「ジムニー歴史館」館長を務める。
※週刊ポスト2022年4月1日号