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中畑清氏が広島の200勝投手・北別府学のクセを見抜けた理由

「精密機械」北別府学(時事通信フォト)

「精密機械」北別府学(時事通信フォト)

3月25日に今季のプロ野球の熱戦の火ぶたが切って落とされる。各球団が対戦相手のデータ分析などでも鎬を削ることになるが、一昔前は相手投手の「クセ」を見破ることが非常に重要だった。球界の大物OBが集まる席では、現役時代に誰が誰の「クセ」を見破っていたかで、大いに盛り上がりを見せた。

 野球評論家の江本孟紀氏、中畑清氏、達川光男氏が一堂に会し、今季の展望を語る座談会の様子が本誌・週刊ポストの3月18日発売号に掲載されたが、その席では現役時代を振り返るトークにも花が咲いた。

 達川氏が、「中畑さんは野生児のように見えて、クセを見ているんですよ。うちの北別府(学)なんか見抜かれていました。ノースリーからのカーブをポール際にファールされ、もう1球カーブを続けたら左中間に大ホームランですからね。北別府はカーブを投げる時に腕が緩むクセがあって、それを見抜かれていた」と水を向けると、中畑氏は「北別府だけだよ」と笑った。

 北別府氏と言えば、そのコントロールの良さから「精密機械」の異名を取り、最多勝2回(1982年、1986年)、防御率1位1回(1986年)、沢村賞2回(1982年、1986年)に輝いている。広島一筋で現役通算213勝をあげた大投手だけに、明らかなクセがあったとはなかなか信じられないが、中畑氏は笑顔でこう語るのだった。

「あれは篠塚(和典)に教えてもらったんだけど、あんなわかりやすいクセはなかったよね。篠塚なんて、振りかぶった瞬間にわかると言っていたからね」

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