ライフ

体に良さそうなのに…ぜんまい、わらび、ひじき、昆布に潜む健康リスク

(写真/Getty Images)

日本では馴染み深い海藻類は海外では食べる習慣がない(写真/Getty Images)

 冬が終わって春になれば、色々な食材が楽しめるのが、四季のある日本の良いところ。春を感じさせる「山菜」は、食物繊維が豊富でカロリーが低いことからダイエット中の女性には頼もしい食材だ。だが実は、健康リスクの高さが指摘されている。アメリカ在住の内科医、大西睦子さんはいう。

「日本の研究で、山菜をたくさん食べる人は、あまり食べない人に比べて、すい臓がんの死亡リスクが高いことがわかっています」(大西さん)

 全国約11万人の日本人を対象に1988年から1999年まで追跡した食生活に関する調査では、直接的な関係性は不明だが、男性においては山菜を食べない人と毎日食べる人では、後者のすい臓がんリスクが3倍も高くなっている。さらに、ビタミンB1欠乏症の危険もある。名古屋学芸大学健康・栄養研究所所長の下方浩史さんはいう。

「ぜんまいにはチアミナーゼという酵素が入っていて、大量に食べるとビタミンB1を破壊します。ビタミンB1が欠乏すると糖を代謝できなくなるので、ひどい場合は神経障害、脳障害に陥ります。また、わらびのアクにはプタキロサイドという天然毒が入っていて、牛や犬が食べると骨髄障害で出血が止まらなくなります。山菜を食べる際は、しっかりアク抜きし、食べすぎないことです」(下方さん)

「食べると髪が黒くなる」といわれる海藻。なかでも「ひじき」は、お弁当の定番だが、食べるなら週1回くらいにとどめた方がいい。カナダの調査では、ほかの海藻より発がん性が高く、肝臓障害リスクも指摘されている。

「わずかな量を食べただけで、1日の許容量を超えた無機ヒ素の摂取リスクがある。ひじきは避けるべき食べ物です。無機ヒ素は発がん性が疑われており、高レベルの無機ヒ素にさらされると、胃腸への影響、貧血や肝臓への障害が懸念されます」(大西さん)

関連記事

トピックス

「衆参W(ダブル)選挙」後の政局を予測(石破茂・首相/時事通信フォト)
【政界再編シミュレーション】今夏衆参ダブル選挙なら「自公参院過半数割れ、衆院は190~200議席」 石破首相は退陣で、自民は「連立相手を選ぶための総裁選」へ
週刊ポスト
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波も(マツコ・デラックス/時事通信フォト)
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波、バカリズム脚本ドラマ『ホットスポット』配信&DVDへの影響はあるのか 日本テレビは「様々なご意見を頂戴しています」と回答
週刊ポスト
大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)
「MLBを破壊する」新型“魚雷バット”で最も恩恵を受けるのは中距離バッター 大谷翔平は“超長尺バット”で独自路線を貫くかどうかの分かれ道
週刊ポスト
もし石破政権が「衆参W(ダブル)選挙」に打って出たら…(時事通信フォト)
永田町で囁かれる7月の「衆参ダブル選挙」 参院選詳細シミュレーションでは自公惨敗で参院過半数割れの可能性、国民民主大躍進で与野党逆転へ
週刊ポスト
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
「フォートナイト」世界大会出場を目指すYouTuber・Tarou(本人Xより)
小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」に批判の声も…筑駒→東大出身の父親が考える「息子の将来設計」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
米国からエルサルバドルに送還されたベネズエラのギャング組織のメンバーら(AFP PHOTO / EL SALVADOR'S PRESIDENCY PRESS OFFICE)
“世界最恐の刑務所”に移送された“後ろ手拘束・丸刈り”の凶悪ギャング「刑務所を制圧しプールやナイトクラブを設営」した荒くれ者たち《エルサルバドル大統領の強権的な治安対策》
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
NEWSポストセブン