バラエティー番組『水曜日のダウンタウン』(TBS)の“解散ドッキリ企画”で不仲が全国区になってしまった漫才コンビ、おぼん・こぼん(ともに73)師匠。その後、同番組で催眠術を使って仲直りさせる企画などが試されたが失敗に終わり、昨年、秋のこぼん師匠の娘の結婚式ではあわや解散か……という事態に。その間際に奇跡的に和解し、ハラハラしていた周囲や視聴者を感動させた。
しかし、本当に仲直りしたのか? 仲違いの原因は? そもそも本当に仲は悪かったのか? 3月29日に初の自伝的回顧録『東京漫才』(飛鳥新社)を仲良く(?)出版した2人に、実際のところをインタビューした。
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──『東京漫才』では、2人のこれまでの歴史を振り返りながら、普段、面と向かっては言わないお互いへの思いが語られています。それを聞いてみて、語ってみて、気持ちの変化はありましたか。
おぼん:いや、全然変わらなかったですね。のべ1週間くらい、ほとんどずっと一緒に取材を受けましたけど。
こぼん:しゃべりすぎました。そこまでさらけだして、どうすんねん、という感じです。おぼんの若い子へのダメ出しの仕方が引っかかっている、とかね。
おぼん:でも、テレビの仲直り企画で握手してから、今んとこ関係はもっていますよ。あいさつするようになりましたから。この10年近くは全然しなかったですからね。
こぼん:前は目も合わさんし、舞台前の打ち合わせもしてませんでしたから。
おぼん:仲悪いのはほんまです。
こぼん:僕らはビジネスパートナーですから。
おぼん:それでも、1965年に結成して今年57年。何万回と一緒にやってきてますから、こう話をふったらこうなる、とわかっています。ちゃんと漫才はできるんですよ。あ・うんの呼吸で。
こぼん:仕事ですから。
おぼん:それでも、お客さんには違和感なく笑っていただいていました。口もきいてないときは、舞台に立つと僕は舞台から見て(立ち位置側の)右側のお客さんに、こぼんは左側のお客さんに向かってしゃべっていました。
こぼん:冗談ですよ。
おぼん:それが今は、「ほんまに仲直りしたんですね!」「舞台でイチャイチャしてたじゃないですか」って言われます。表向きです。
こぼん:恋人同士じゃないのに、イチャイチャはしないですよ。