人生120年時代を迎え、長生きは当たり前になりつつある。そうしたなか、本当に気にするべきは「健康に長生きすること」だろう。70歳を超えてもなお現役で活躍する著名人に健康管理の方法をインタビュー。今回は泉ピン子さん(74)に話を伺った。コロナ禍で自炊する機会が増えたというピン子さんは、一体どのような食生活を送っているのだろうか──。
今年の夏には主演舞台『すぐ死ぬんだから』の公演を控えている泉さん。内館牧子氏の大ベストセラーを舞台化したこの作品では、78歳にしてオシャレで元気なヒロインを演じる。その役どころと重なるように、今もまだ「バリバリ現役」という言葉がぴったりくる泉さんは、コロナ禍が食生活を見直すきっかけになったとして、こう話す。
「作品の関係者と食事の席で交流することも女優の仕事のひとつなので、会食が続くのが気になっても、急には改められませんでした。自分へのご褒美として好きなものをモリモリ食べるという感じだったのです。
それが2020年頃からコロナで自宅にいることが多くなり、自炊をする機会が増えた。血糖値が高いことも分かって、食生活をガラッと変えるように意識し始めました。私の父は、遺産は残さず、糖尿病の遺伝子だけ残したんです。ひどいでしょう(笑)」
血糖値を気にするようになってから、野菜中心の献立になった。
「仕事がないときは朝昼晩、三食きっちりと食べるようになりました。お肉が大好きでしたし、橋田(壽賀子)先生からお肉を食べると力が出るから、と言われていたのもあって、1回の食事で150~180グラム食べていましたが、今は週に一度か二度にして、なるべく野菜を食べる生活に変えました。毎食必ずサラダを作って、他のおかずに手を着ける前に、最初に食べるようにしています。お米はほとんど食べません。
あとは品数多く、ちょこちょこ色々と食べるようにしています。青いものはそんなにたくさんいただけないので、代わりに青汁を毎日飲んでいます。あとは、旬のものもいただくようにしています」
撮影現場などでも誘惑に負けないようにしている。
「先日、新しい宣材写真を撮ってもらったとき、スタッフはカツサンドを食べてたんですよ。でも私は『嫌よ、重たすぎよ』ってポテトサラダのサンドを食べました。その後、4本くらいの取材をこなしましたよ」