芸能人の妻には多くの苦労があるというが、彼女ほど厳しい世間の目にさらされた女性はいないだろう。23才で結婚し、国民的スター・加藤茶の妻として歩んできた道のりとは──。
「いまでも彼が『おはよう』と起きてくると『なんてキレイなおじいちゃんなんだろう』とキラキラして見えるんです」
穏やかな笑みを浮かべて語るのは、加藤茶(79才)の妻・加藤綾菜さん(33才)だ。彼女が綴ったコミックエッセイ『加藤茶・綾菜の夫婦日記 「加トちゃんといっしょ」』(双葉社)がいま話題になっている。
ふたりが結婚したのは2011年6月のこと。所属事務所にも家族にも知らせないままの極秘結婚だったが、半年ほどでメディアに結婚が報じられると、妻23才、夫68才の「45才差婚」に世間は仰天した。いまではSNSやブログにアップされるふたりの様子から、「芸能界きってのおしどり夫婦」との声も上がる。しかし、最初から温かい目が向けられたわけではなかった。
「結婚してしばらくは、手料理のとんカツをブログにアップすると『高血圧にして殺す気か』と非難され、『遺産狙いに違いない』などの誹謗中傷も殺到しました。すれ違う人全員が自分の悪口を言っているに違いない、と考えるほど、追い詰められた時期もありました」(綾菜さん・以下同)
そんなバッシングの中で、綾菜さんは夫のために介護ヘルパーや生活習慣病予防アドバイザー、食育インストラクターの資格を取得。心身両面から夫の健康を気遣う様子に、世間の評価は“良妻”へと変わっていった。苦難を乗り越えた彼女が、ふたりの出会いから現在までを振り返った。