いつの時代も多くの視聴者に支持されるのがヤンキードラマ。その歴史と魅力について、放送作家でコラムニストの山田美保子さんが綴ります。
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傍らにいる女性に自分を投影させるのがヤンキードラマの特徴
1月期、私がもっとも熱心に見ていたドラマといえば『ファイトソング』(TBS系)。その魅力を書き始めたらキリがないほどハマっていたのですが、意外すぎる発見だったのが、『BG〜身辺警護人〜』(テレビ朝日系)や『半分、青い。』(NHK)、『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系)などで「ただ見ていた」(←ごめんなさい)間宮祥太朗サン(28才)の新たな一面でした。
いや、私がただただ不勉強だったんでしょうね。あんなに情けないカンジもやれるんだ。え? ギター、弾けるの? 歌もなかなか味がある。前髪を作ったミュージシャン風ヘアがすごく素敵。コートを広げてジャンプした「ムササビ」も……。
その“熱”のまま、ドキュメンタリードラマ『奇跡のバックホーム』(ABCテレビ・テレビ朝日系)もリアルタイムで見たし、今シーズン絶不調な阪神タイガースへの熱き想いも共有させていただいています。
CMでは、そり上げた頭が印象的な「サントリー THE STRONG 天然水スパークリング」や、大親友・矢本悠馬サン(31才)と共演する「NEC LAVIE」。松坂桃李サン(33才)、賀来賢人サン(32才)、菅田将暉サン(29才)、杉野遥亮サン(26才)と共演し、この3年、好感度調査の常連である「花王 アタックZERO」など引っ張りだこな間宮サンです。
所属事務所は、小栗旬サン(39才)や田中圭サン(37才)、綾野剛サン(40才)、坂口健太郎サン(30才)、そして赤楚衛二クン(28才)ら超人気俳優が揃う「トライストーン・エンタテイメント」。なかでも間宮祥太朗サンは、この春もっとも推されていると言っても過言ではありません。
果たして4月13日にスタートした主演ドラマ『ナンバMG5』(フジテレビ系)は、間宮サンにとってプライム帯(19〜23時)での連ドラ初主演作。2016年3月以来6年ぶりとなる同局のドラマ枠「水10」第1作に抜擢されたのです。
関東の筋金入りのヤンキー一家「難破家」の次男が間宮サン。中学時代は最強番長でしたが、高校入学を機に内緒でヤンキーをやめる決意をするという役どころです。元ヤン→更生というのはヤンキードラマの真骨頂。傍らにいる女性に自分を投影させ、キュンキュンしちゃうのもヤンキードラマの特徴です(って、10代の頃から成長していません)。「難破家」長男役でカリスマヤンキーの満島真之介サン(32才)、家長で父親役に宇梶剛士サン(59才)、元レディース総長の母親役に鈴木紗理奈サン(44才)……。こんなにピッタリな俳優さんをよくぞ集めてくださいました。満島サンは、映画『クソ野郎と美しき世界』のEPISODE.01「ピアニストを撃つな!」で髪を黄緑に染めて、後ろをツーブロックにして、一直線に刈り上げた心意気にヤンキー愛あふれる役者魂を感じたものです。
思えば、『ビー・バップ・ハイスクール』『湘南爆走族』『クローズZERO』『ドロップ』など昔から、髪形にこだわった複数のイケメンが登場し、いっきに売れていくのが不良や暴走族、そしてヤンキーにスポットを当てた映画やドラマでした。