補選を含めて過去3回の参院選で野党が勝利している長野選挙区。議席奪取をめざす自民党が擁立するのが元吉本興業のものまね芸人でラジオパーソナリティの松山三四六氏(51)だ。
長野の人気ローカルタレントとして地元では抜群の知名度を誇る自民党の“切り札”候補だが、地元放送局の女子アナとの不倫疑惑をきっかけに松山氏の有力支援者が番組スポンサーを降板していたことが報じられた。
長野市の自民党員は渋い顔だ。
「もともと地元の自民党は松山氏擁立賛成派と慎重派に割れていた。それというのも、長野市内の経済界が、タレント候補と女性問題にはとても敏感なんです。田中康夫・元知事に県政を振り回された経験がありますから。番組スポンサーを降りた後援者は長野市内の他の企業にも影響力が強いし、女性問題には公明党もいい顔をしていません」
一方、自民党長野県連は、“支障なし”とGOサインだ。
「候補者公募の書類審査と面接で松山さんが選ばれた。経済界から女性問題の噂は流れていたから、面接の時に本人に確認したが、『食事に行っただけ』という説明があった。報道も説明の範囲内だったから、その後はこちらからとくに説明を求めていない」(事務局長)
松山氏は不倫疑惑については「すでに否定しておりコメントしない」とした上で決意表明を述べた。
「信州は東京生まれ東京育ちの私にふるさとを作ってくれました。必ず恩返しを致します」
党内一致できるかが鍵を握りそうだ。
※週刊ポスト2022年4月29日号