『週刊ポスト』の連載「居酒屋ますや」で、大将をつとめる俳優・升毅は、自宅マンションの隣室を借りて、仲間たちと芝居の話をしながら酒が呑める『居酒屋ますや』を月2回ほど開催する料理好きだ。そんな升が日本の伝統的加工食品を生かす「なまり節のつまみ2種」を料理し、提供してくれた。その様子とレシピを今回、紹介する。
「鰹を加熱加工した、なまり節。そのままでも食べられ、旨味が凝縮しているので、手軽に酒肴が作れます。『ほぐし煮』は、僕にとって懐かしいおふくろの味。母の料理を思い出しながら考えたレシピです。たっぷりの野菜と和える『酢の物』は、しょうがを利かせてさっぱりとした風味に仕上げます。2品とも冷酒や焼酎のおともにどうぞ」(升)
鰹の伝統的な加工品を使ってパパッと作る「なまり節のつまみ2種」
【ほぐし煮】
■材料(3~4人分)
鰹のなまり節(生節)…200g
A[水…200ml、酒…大さじ3、みりん…大さじ3、砂糖…小さじ1、塩…2つまみ、しょうゆ…大さじ4、しょうが…1かけ]
■作り方
【1】なまり節は手で一口大にほぐす。
【2】鍋に[A]を入れ中火にかけ、【1】を入れる。
【3】煮立ったらマッチ棒大に切ったしょうがを加え、落としぶたをして弱火で10分程煮て完成。
【酢の物】
■材料(3~4人分)
鰹のなまり節(生節)…100g、きゅうり…1本、新たまねぎ…1コ、塩…1つまみ
A[酢…大さじ6、みりん…大さじ1/2、砂糖…2つまみ、塩…1つまみ、チューブのしょうが…約5cm、貝割れ菜…1/2パック、白ごま…小さじ2]
■作り方
【1】なまり節は手で一口大にほぐす。
【2】きゅうりは縦半分に切ってから2~3mm幅に斜め切り。新たまねぎは縦半分に切ってから繊維に沿って6~7mm幅に切る。
【3】ボウルに【2】を入れ、塩を加えてよく混ぜ、5分程おく。しんなりとしたら、合わせた[A]を加えて混ぜ、さら【1】を加えてよく混ぜる。
【4】半分に切った貝割れ菜と白ごまを加えて完成。
【プロフィール】
升毅(ます・たけし)/1955年生まれ。東京都出身。近畿大学在学中に演劇を始め、1985年に演劇ユニット「賣名行為」を結成。1991~2002年は劇団「MOTHER」を主宰。主演ドラマ『旧車探して、地元めし』が映画・チャンネルNECOで放送中。
YouTubeで動画公開中。
https://www.youtube.com/channel/UC-DmGAqCEZMypBwgMncP1tQ
撮影/阿部吉泰
※週刊ポスト2022年4月29日号