放送開始から4か月を迎え、物語前半のクライマックスを迎えているNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。4月17日放送の第15話は、キーマンだった上総広常(佐藤浩市・61才)が、双六に興じている最中に命を奪われるという衝撃の展開だった。
一方、小栗旬(39才)演じる主人公・北条義時は、長く思いを寄せていた八重(新垣結衣・33才)との間に子供が誕生し、物語は大きく動き出している。さぞかし撮影現場も気合が入っている頃かと思いきや、関係者の頭を悩ませる事態が発生しているという。
「3月に差しかかったくらいから、脚本の完成が遅れ始めているんですよ」(NHK関係者)
同作の脚本を務めるのは、過去に『新選組!』や『真田丸』といった大河ドラマを担当したヒットメーカーの三谷幸喜氏(60才)だ。クランクイン当初は、コロナ禍での撮影ということもあり、かなり余裕をもったスケジュールだったという。
「まあ、遅れるのが三谷さんの平常運転とも言えるんですが……。昨年末の段階で、全体の半分くらいまで脚本は進んでいたんです。ただ、実際に放送が始まると、細かいところを書き直したり、ある役をもっと多く登場させたりなどといった変更点が出てきました。
三谷さんはとにかくストーリーの展開にこだわり、1話1話に巧みな仕掛けを入れこんでいきます。次々と新しい選択肢やアイディアが生まれてくるので、どんどん書き直し、時間がかかる。1人のキャラクターを作りあげるのにも、ドラマが進んでいくなかで人間性の変化も含めて書いていくので、物語が進むほど、三谷さんの筆は進まなくなるんです」(前出・NHK関係者)
遅筆は承知の上とはいえ、セリフを覚えなければならない小栗ら出演者も、心中穏やかでいられないだろう。さらに今回は「特別な事情」がある。三谷氏は4月から『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)のMCに就任。人生初の“週1回の生放送”に挑戦している。
「もともと司会業には興味を持っていたようです。TBS側はその意向を知りつつ、とはいえ大河の脚本期間中には受けてくれないだろうとダメもとでオファーしたところ、まさかの快諾だったそう。ただ周囲は、ニュースキャスター、しかも週1での生放送と大河ドラマ執筆の“二刀流”を器用にこなせるか、不安を募らせていたようです」(芸能関係者)
残念ながら、その心配は現実になってしまったようだ。