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アベノマスク受注会社「誹謗中傷したメディアやネット民に損害賠償請求も視野」

アベノマスクは「謎の受注業者」にも注目が集まっていた(写真/時事通信社)

アベノマスクは「謎の受注業者」にも注目が集まっていた(時事通信フォト)

 安倍晋三・元首相の肝いり政策として、全世帯に配布されたアベノマスク。配布計画が発表された2020年4月、「謎の受注業者」として注目されたのが、福島県の木質ペレット輸入会社「ユースビオ」だった。

 約32億円という大型受注を引き受けた同社だが、社員は5人で、登記上の本店の所在地はプレハブ長屋の一室だったことが発覚。なぜ同社がアベノマスクを受注できたのか、疑問の声が噴出した。

『週刊ポスト』が2020年7月に訪れると、プレハブ社屋はもぬけの殻で、本店所在地は福島県内にある同社社長・樋山茂氏の自宅に移っていた。

「変わらずベトナムを中心に輸出入の仕事を続けています」

 当時、樋山社長は『週刊ポスト』の取材にそう答えたが、受注経緯の詳細は明かさなかった。

 あれから1年半あまり。ユースビオを巡って動きがあった。

 神戸学院大の上脇博之教授が国にアベノマスクの受注経緯に関する情報開示を求めた訴訟で、今年1月、大阪地裁がユースビオを含む受注企業に対し、国側とのメールの任意提出を求めたのだ。

 4月下旬、樋山社長に自宅前で話を聞いた。

「ウチは最初から何も隠すことはないので、情報開示の訴訟に関しても、裁判所の要求に応じて、資料を全部提出しました。国側とのやり取りは、電話の録音は残っていませんが、メールなどの形で残っているものは全て出してます。ウチは公明党との付き合いがあるので、当時は政治的背景とか変な疑惑が報じられたけど、やましいことはまったくありません」(樋山社長)

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