5月8日から大相撲五月場所が両国国技館で始まった。体重による階級がない大相撲では、巨漢と小兵の対決に見ごたえがある。そこで今場所の幕内力士42名の体重を調べてみると……。
3月に行われた大阪場所は優勝決定戦で関脇の若隆景が高安に勝利し、優勝した。先場所は高安177kgに対して若隆景は130kg、50kh近くもの体格差があった。
日本相撲協会ホームページの力士データ(4月26日発表)によると、幕内力士の平均体重は157.3kg、平均身長は183.3cm。50年前の平均より30kgも増えており、大型化が進んでいる。相撲ライターの和田靜香さんは、次のように話す。
「外国出身力士に巨漢が多いのは、生まれついての体格の差に加え、外国出身力士は部屋に1人しか所属できないため、実力&体格ともに優れた者のみが入門の枠を勝ち取った結果、そうなっていると考えられます」(和田さん・以下同)
大相撲五月場所 幕内力士・巨漢ランキング
【第1位】逸ノ城(湊部屋)211kg・192cm
西前頭筆頭。モンゴル出身の29才。2021年9月に日本国籍を取得し、日本名は三浦駿(たかし)。
【第2位】千代大龍(九重部屋)190kg・181cm
東前頭13枚目。東京都荒川区出身の33才。都立高校出身で初めての関取で、本名は明月院 秀政。
【第3位】高安(田子ノ浦部屋)184kg・187cm
東前頭筆頭。茨城県土浦市出身の32才。大関まで上り詰めるが在位15場所で陥落。
【第4位】碧山(春日野部屋)182kg・190cm
東前頭11枚目。ブルガリア出身の35才。3月に日本国籍を取得し、日本名は古田亘右(こうすけ)。
【第5位】照ノ富士(伊勢ヶ濱部屋)181kg・192cm
けがや病気で大関から序二段まで陥落するも、2021年7月横綱に昇進。3月の春場所は途中休場。30才。
1位の逸ノ城は、200kg超えでダントツ。全部脂肪に見えても、その下にはしっかりと筋肉がついている。
「体格を生かして圧倒的な強さを見せたかと思えば、あっけなく負けてしまうこともある。“スー女”の間では、実は着ぐるみで、『中の人』が2人いるといわれています(笑い)」
5位は休場明けの横綱照ノ富士。残り3人もひざなどに故障を抱えており、重さは有利である半面、けがのリスクも高くなってしまう。