現役時代の愛称は泣く子も黙る「デンジャラス・クイーン」。ママレスラーのパイオニアとして一世を風靡し、引退後は主婦タレントとして活躍する“鬼嫁”こと北斗晶が、長男の結婚や、新妻との嫁・姑の関係について語り尽くした。【前後編の前編】
「息子から相手の名前を聞いたときは真っ青になりましたよ。結婚? プロレスラー? えっ、私の先輩の弟子? 嘘だろ!ってパニック状態でした(笑い)」
緊迫の瞬間を笑顔で振り返るのは、元プロレスラーでタレントの北斗晶(54才)だ。
北斗は5月1日、一般企業に勤める長男の健之介さん(23才)が、人気女子プロレスラーの門倉凛(29才)と結婚したことを自身のブログで明かした。健之介さんは、北斗の夫、佐々木健介(55才)のブログにもたびたび登場する「健介ファミリー」の長男。
一方の門倉は、プロレス団体「マーベラス」に所属するスター選手で、女子プロレス界のレジェンド・長与千種(57才)の愛弟子でもある。
「人生って何が起こるかわからないですよね。まさかプロレスラーが嫁に来るとは思わなかったし、まして凛ちゃんは私が尊敬してやまない先輩の弟子。長与さんにも『凛をよろしくお願いします』って頭を下げていただいたけど、むしろこちらの方が恐縮しちゃいますよ。
でも、私は彼女の勇気を買うね。だって、結婚相手の親が同じプロレス業界で、しかも健介と北斗なんて私だったら絶対無理。おっかなくてビビっちゃうよ」(北斗・以下同)
共にプロレス界の人気者だった北斗と健介が結婚したのは1995年。北斗はその後も海外を転戦し1998年に健之介さんを出産した翌年、リングに復帰。日本初のママレスラーとして活躍した。
「当時の女子プロレスは25才が定年で、結婚したら辞めなくてはならないという規則があったんです。悩んだ末に健介には『結婚とプロレス、どちらを取るかと言われたら、私はプロレスを取る』と言ったんですが、彼に『両方取ればいいんじゃない?』と言われてハタと気がつきました。酒やたばこが禁止なのはわかるけど、なんで恋愛や結婚がダメなんだろうと。ちょうどその頃、社会全体が女性が働くことに対して理解を示しはじめた時期だったこともあり、結婚して子供を産んでも、仕事ができるというところをリングに上がり続けることで示そうと思ったんです」
出産後、北斗が身を寄せたのが前述の長与のプロレス団体だった。
「試合に出るギリギリまで健之介にミルクをあげて、哺乳瓶を置いて木刀に持ち替える目まぐるしい日々でした。長与さんは楽屋で小さい健之介をあやしてくれて、おもちゃを買ってくれたり、ものすごくかわいがってくれたんですよ。その長与さんの弟子と息子が結婚するなんて、奇跡のようなご縁ですよね」