NHK朝の連続テレビ小説『ちむどんどん』で、登場人物たちの入浴シーンが物議を呼んでいる。5月17日の放送回で、三女・歌子(上白石萌歌)が入浴中、風呂に薪をくべる長女・良子(川口春奈)と会話を交わすシーンが放送されると、「高校生役の歌子の入浴シーンを放送するとはいかがなものか」とSNSを中心に批判が殺到。『SmartFLASH』はこれを受けて、〈『ちむどんどん』上白石萌歌の“高校生入浴シーン”に疑問の声「誰も止めなかったの?」「もう令和だよ」〉との記事を掲載した。続く5月20日放送回で新たに良子(川口)の入浴シーンが放送されると、「またかよ」とまたしてもSNSが沸騰し、「入浴シーン」という言葉が一躍、トレンド入りする事態となった。
相次ぐ炎上について、芸能ライターの島本拓氏はこう疑問を呈す。
「三女の歌子(上白石)の入浴シーンについて、『高校生役の設定の歌子の肌を露出させるシーンは必要なのか』とSNSで反発する声があがりました。確かに朝ドラとしては少し攻めすぎという声も理解できますが、野外の風呂に薪をくべて入るという当時の時代設定としての演出もあるでしょうし、肩を少し露出した程度で、そこまで目くじらを立てる必要はないように思います。薪をくべる長女の良子(川口)と2人で、東京にいる長男(竜星涼)のことを心配するという、家族の繋がりを象徴するシーンとして、好意的に見ている視聴者も多かったはずです。
また5月20日の放送では、母の優子(仲間由紀恵)が、縁談について悩む入浴中の良子に、『分かっているとは思うけど、慌てることないから』と優しく諭すシーンがありました。父親が早くに亡くなり、貧しいながらも、助けあって生活してきた家族の絆が、お風呂という飾りのない場所とセリフから伝わってきます。入浴シーンは、家族が2人きりでふだんは言えない会話を交わす重要な場面として設定されており、それは演出上、妥当な範囲のはずです。セクハラやコンプライアンス上の問題については気にすべきだと思いますが、この程度の真っ当な演出まで批判してしまうと、ドラマの表現の幅を狭めることに繋がりかねないのではないでしょうか」