登校中の高校生の集団を、つかず離れずの位置で見守る警護たち──。秋篠宮家の長男・悠仁さま(15)が4月に筑波大学附属高校(筑附)に入学して以来、最寄りの護国寺駅近辺では毎朝こんな光景が見られている。
「悠仁さまは駅近くで送迎車を降り、電車通学する他の生徒に交じって徒歩で学校まで向かっています」(宮内庁担当記者)
この光景は、皇族の通学としては珍しいものだという。
「基本的に校門前に送迎車が付くものです。学習院に通う愛子さまもずっとそうしていますし、悠仁さまもお茶の水女子大附属中学に通っていた時は裏門に直接送迎車を付けていました。眞子さんや佳子さまがICU(国際基督教大学)に通学していた時は、送迎車で正門を通り抜けてキャンパス内まで入っていました」(同前)
警備の面を考えれば、悠仁さまも公道を一人で歩く時間が少ない方が良いはず。なぜこうした形を取っているのか。別の宮内庁担当記者が語る。
「ひとつは学校の構造上の問題でしょう。筑附は住宅街に囲まれており、裏門がありません。そして中高が同じ校舎で、正門から毎朝1300人近い在校生が一斉に登校してくるため、送迎車を停止させていると他の生徒に迷惑をかけてしまう」
文京区大塚にある筑附は、かつて石川啄木や安部公房らが住まいを構えた小日向の住宅街と隣接しており、学校関係者の流れが正門のみに集中する。その構造を悠仁さまが気にしていたのではないかと、この記者は続ける。
「一人だけ車登校していると、どうしても目立ってしまう。悠仁さまは特別扱いを求めず、他の生徒と同じ環境で過ごしたいという意向を持っていたようです。
そのこともあり、せめて最寄り駅から歩くことを選択したのではないでしょうか」
筑附に悠仁さまの通学について聞くと、「保護者などによる通学時の送迎については特段の定めはありませんので、どのようにされるかはご家庭の判断になります」(担当者)との回答だった。
皇位継承者は、通学ひとつにも苦労がある。
※週刊ポスト2022年6月3日号