75歳以上のドライバーの免許更新に、新たに「運転技能検査」が加わった。「認知機能検査」を受ける義務もあり、免許更新のハードルが上がっている。警察庁が「免許返納」を勧めている流れもあるが、「それでも免許は返納したくない」という人たちもいる。野球評論家・江本孟紀氏(74)に聞いた。
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19歳で運転免許を取得して、プロ入り後はずっと運転しています。68歳で大型二輪の免許も取得しました。それで沖縄キャンプ取材の移動を、借りた1500ccハーレー・ダビッドソンで試したこともあります。
ハーレーに乗るために握力と筋力を鍛えようとジムに通い、ウォーキングもしました。バイクに跨るのは車の運転に比べて緊張感があり、老化防止にもいいと思います。
沖縄で試して自信がつき、ハーレーを購入しました。最近はキャンプ取材も車で回りますが、当時はちょい悪オヤジの感じでハーレーでキャンプ地に行っていたため、周りから不良解説者と呼ばれていました(苦笑)。
健康維持のためのゴルフや旅行にも車の運転は欠かせませんから、免許の返納はしません。ちなみに、今乗っているのはベンツです。年寄りは遠出せず家に籠もっていろというのは、人権侵害もいいところです。
今年の7月に後期高齢者になりますが、運転能力は運動神経と同じで個人差がある。ボクを見て後期高齢者という人はいません。年齢だけで判断するのはいかがなものか。
最近のプロ野球選手を見て、これだけ“昔の野球は……”とボヤいている野球評論家に認知症のテストをするのは経費の無駄遣いでしょう。ただ年寄りから運転免許を返納させたいだけだとしたら、とんでもない話です。
煽り運転のようなケースを厳罰にして、免許を取り上げればいいのではないでしょうか。
※週刊ポスト2022年6月3日号