コロナ禍で生活様式が変化したことで、空気清浄機や調理家電を買い替えるなど、生活家電を充実させている人が増えているという。
「そんな中、家電に対しても単に時短だけにとどまらず、おいしさや楽しさを求めるようになっているのがいまの特徴です」
そう話すのは、価格.comのご意見番・鎌田剛さん。
また、2015年の国連サミットなどを発端に、SDGs(持続可能な開発目標)に対する意識が高まる中、持続可能性に配慮したサステナ家電にも注目が集まる。これはフードロスを減らし環境問題に貢献できるというものだが、生ゴミ処理機の場合、自治体によっては助成金が出るケースもある。
内容は自治体で異なるが、たとえば港区の場合、購入後3か月以内の申請で半額補助(最大2万円)が受けられる。
その一方、ウクライナ侵攻やコロナ禍で深刻化する世界的な半導体不足の影響が、主に、マイコンで制御するタイプの高性能家電にも及んでいる。
「特に今年3月からの上海のロックダウン以降、ディスプレーやリモコンなどさまざまな部材の輸入が激減。製品の組み立てが行えず、出荷時期が遅れるケースが出ています。国内に在庫のあるものはまだ普通に買えますが、新たに作るものや輸入品への影響は必至。なかでも、エアコンについては現状でも例年以上に在庫が減ってきており、夏前に欠品しないか心配です」(鎌田さん・以下同)
だからこそ、「いまが買い」だと鎌田さんは言う。
「それは、コロナ禍に突入した2020年に、巣ごもり需要で家電を買い替えた人が多いため、いま、家電の需要は全体的にそれほど高くなく、価格も現状維持か、まだ抑えられているからです。今後、在庫がなくなったり、商品が入ってこないような状況になればいつ値上げしてもおかしくないので、エアコンだけではなく、ほかの家電に異音がするような場合は、在庫があるいまこそ購入を検討すべきです」
サステナ家電も登場中!
『フードサイクラー FC1001』
カナダ発の電気式生ゴミ処理機。生ゴミや食べ残しを4〜8時間で量を最大90%削減し、堆肥に変える。自治体によっては助成金が出るのも魅力。6万4800円/シナジートレーディング
『カルテック フードフレッシュキーパー KL-K01』
果物や野菜、食パンなどを常温でも長持ちさせる食品保管庫。空気清浄機に使われる光触媒がカビの発生や腐敗を抑制し、食品の廃棄ロス低減に貢献してくれる。2万1780円/カルテック ※すべてのカビ菌、ガス、においについて検証していません。
【プロフィール】
価格.com鎌田剛さん/価格.comの編集記事やメディア面で執筆などを担当。また、消費動向についてのご意見番的存在。「家電製品総合アドバイザー」有資格者。
取材・文/北武司
※女性セブン2022年6月9日号