家電の進化は、家事の負担軽減と女性の社会進出を後押ししてきた。特に共働き夫婦には「時短」に加え「コスパ」や「使いやすさ」も重要だ。今回はそんな3要素を軸に、家電ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさん、家電プロレビュアー・石井和美さん、家電芸人・市川義一さんの3人に、いま買うべき“最強”のキッチン家電について語り合ってもらった。
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──炊事や調理に使う家電次第で、時短やおいしさに差が出るキッチン家電部門。なかでも炊飯器は、4万〜10万円台まで幅があり、最近は糖質をカットしてくれるロカボタイプも話題に。炊飯器選びの判断基準は何ですか?
石井:ご飯は毎日食べるものなので、ちょっと硬めや軟らかめなど、自分の好みに合うおいしさかどうか。それと予算内に収まるか、少人数世帯なら0.5〜1合でおいしく少量炊きできるかも重要です。個人的には、日立『ふっくら御膳RZ−V100EM』が4万円台で、味と値段のバランスもいいのでおすすめです。
市川:ぼくも日立『ふっくら御膳』シリーズ推しです。理由は、カーボンフッ素加工の釜が軽いのと、蒸気カット機能付きで置き場に困らない点。一説には、スチームから旨みも逃げるといわれているのですが、スチームを出さずに中でためて、保温時に再利用する点も気に入っています。
神原:炊飯器はいま省力化や時短が進んでいますが、私はあえて電気圧力鍋の『リデポット』を推しました。というのも、これは浸水時間不要ですぐスイッチが入れられ、洗米から25分でおいしいご飯が食べられるのに、値段も2万円未満とお買い得です!
調理用家電では、自動調理器のハイアール『ホットデリ』が最後発で登場し、各社の便利機能をイイトコ取りしていて便利。これと、三菱電機の『レンジグリル ZITANG』を合わせて使えば、ノンフライ調理や総菜の温め直しもおいしいし、最強です!
──最近のレンジは、電子レンジ機能・オーブン機能・スチーム機能が標準搭載。右表の売れ筋トップ5にある東芝『石窯ドーム』のように大火力でパンやピザが焼けるタイプも人気だとか。
市川:レンジを選ぶ際、ぼくは「本当にこの機能を使うのか?」と考えて、使う機能が多いものを選ぶようにしているのですが、今回おすすめのパナソニック『ビストロ』NE−UBS5Aは、スイングサーチ赤外線センサーという食材の温度を見分ける機能があって、火の番をしなくても煮物などが手早くできるので、シニア層にも人気です。