1947~1949年生まれの団塊の世代が、「後期高齢者」となる。社会保障費の負担増などを懸念する声が多いが、“当事者”はどう捉えているのか。今年、75歳を迎える江本孟紀氏(野球解説者)、弘兼憲史氏(漫画家)、大和田伸也氏(俳優)の3人が集い、「これまで」と「これから」を大いに語り合った。【全3回の第1回】
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弘兼:同じ1947年生まれですが、誕生日順で江本さんが一番“お兄ちゃん”になって、僕、大和田さんと続くみたいですね。
江本:僕も調べましたよ。自分が一番歳上やなと。
大和田:よかった、一番下の弟なんですね(笑)。
弘兼:学生時代は神宮に通いましたから、法政の江本さんの活躍はよく覚えています。大和田さんとは初めましてですね。
大和田:僕はいつも作品を拝見していますよ。
弘兼:同じ年に早稲田に入学したご縁もある。よろしくお願いします。今日は我々が今年から「後期高齢者」ということで声がかかったようです。
江本:どうなんですかね。外国でも年寄りのことを後期高齢者みたいな呼び方で区別するんですかね。
弘兼:年金や健康保険の関係の区切りなのかな。
江本:日本人はやたらとそういう枠に入れたがる。
弘兼:同じ年齢でも個人差はあるはずですからね。
大和田:役者をやっているとどうしても役どころで考えちゃうので、僕なんか年齢を忘れてしまうんです。というのも、これまで一度も「おじいさん役」をやったことがなかった。病院長や大物政治家はやりましたが、「お父さん役」までだったんです。それがこの前の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』で初めてヒロイン(上白石萌音演じる安子)の祖父役をやりました。ようやく“おじいさんの歳なんだな”と自覚しましたよ。
弘兼:笠智衆さんは32歳から老け役をやったそうですが、大和田さんは見た目が若いから。ところで、みなさん地毛?
江本:地毛です。