簡単に情報が手に入る時代背景からか、いま、脱毛に興味関心のある若年層が多いことは前述した調査でも明らかだが、増田さんは「10代ならではの体の変化も大きく関係している」と指摘する。
「脱毛に興味を持つようになる年代が下がってきているのは確かです。特に女性の場合、月経を迎えると体毛が濃くなっていきますが、最近は小・中学生が『脱毛どうしよう』と話題にしていると聞きます。体毛の濃さには個人差がありますが、脱毛が気になる年頃なのでしょう」
増田さんは、「脱毛する場合、エステサロンとクリニックの違いを理解したうえで契約するようにしましょう」と注意を促す。
「本来、レーザー脱毛は医療行為なので医療機関でのみ受けることができます。医療クリニックで使用するレーザー機器は照射エネルギーが高く、少ない回数で確実に減毛することができます。肌トラブルを抱えている方でも、皮膚の治療をすれば、レーザー脱毛を受けられる可能性もあります」
レーザー脱毛は公的医療保険が適用されない自由診療のため、クリニックによって費用は異なる。いずれも決して安い金額ではないが、大切な体のことを考えれば必要な選択かもしれない。
【女性医療ジャーナリスト・増田美加さんプロフィール】
ますだ・みか/当事者視点に立った女性のヘルスケアや医療情報について執筆、講演を行う。雑誌等の連載のほかテレビ、ラジオにも出演。乳がんサバイバーでもあり、がんやがん検診の啓発活動を行う。『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)、『もう我慢しない! おしもの悩み ~40代からの女の選択』(オークラ出版)、『婦人科がんサバイバーのヘルスケアガイドブック』一部執筆(日本婦人科腫瘍学会、日本産婦人科乳腺医学会、日本女性医学学会編集/診断と治療社)ほか著書多数。http://office-mikamasuda.com/
◆取材・文/吉田みく(ライター)