3年ぶりに訪れたハワイ。お店も街も新しく動き始めている!
「これまでとは違って、たいへんなことも多かったけれど、やっぱり行ってよかった」
そう話すのは、先月、ハワイへ行ってきた50代の女性・Y子さん(以下カッコ内、同)。コロナ以前は毎年数回ハワイを訪れていたが、約3年ぶりに、7日間のハワイ旅行をしてきたという。
日本出発前には72時間以内にPCR検査を受け、MySOSやJALのアプリを登録し、3回のワクチン接種証明書をアップし・・・と、これまでのハワイ旅行とは違って考えられない手間もかかった。
「空港での手続きにどれだけ時間がかかるかわからず心配だったので、すごく余裕をもって到着したら、羽田の免税店は1軒しか開いていなくて。以前の空港の活気はなくて寂しかったです」
飛行機は満席ではないが、行動制限が解けた3年ぶりのゴールデンウィークとあって、そこそこの混み具合。JALグループでは昨年より約9倍の予約数だった。4月28日には、コロナ以降、羽田出発便では初めて1便200名以上の乗客数に。CAさんは「こんなにお客様がいらっしゃる飛行機は久々なのでちょっと緊張します」と話していた。
ハワイに到着すると、ホノルル空港での入国審査は、拍子抜けするほどスムースだったという。
「空港から出ると、あぁ、ハワイだなあ。この空気変わらないなあってちょっと感激でした。やっぱり他では味わえない“よい気”を感じるというか。
街を歩いていても観光客はほとんど本土から来ているアメリカ人。日本人はまだ少なくて、ホテルやお店のスタッフさん達も、日本人大歓迎という感じで迎えてくれました」
日本人観光客に大人気だったショップやレストランが閉店していたり、賑わっていたメインストリートのカラカウア通りのデューティーフリーショップも休業中。以前と風景は少し違うものの、今注目の地区、ワードビレッジまわりの新しいレストランは、本土のアメリカ人はもちろん、人気のコンドミニアムを持つ日本の有名人の姿もちらほら見られる。リニューアルしたり営業形態を戻したお店も多く、ハワイは新しく動き出している。
ただ、昨今の円安ドル高もあって、ハワイの物価はこれまで以上に高騰。
「ホノルルの丸亀製麺はいつも行列ができていましたよ。ランチが1000円ちょっとで食べられるお店は、いまのハワイでは少ないですから」
手軽にランチをすませるのに、ABCストアなどでテイクアウトするアメリカ人も多い。また、ビュッフェスタイルの朝食が人気だったホテルのレストランも、スタッフが取り分けるという形になったりしている。
「不便に感じることもいろいろあったけど、それでも、何といってもマスクをしなくていいのは驚くほどストレスフリーでした」
日本では沖縄のビーチへ行ってもマスクはまだ外せない。ハワイ州では、新型コロナウイルス対策として実施されてきた屋内でのマスク着用義務が、3月25日に終了している。
「空港に迎えに来てくれたハワイ在住の友人は、日本から来た私に気をつかってマスクをしてきてくれましたが、ビーチや街中を歩いている人達は皆ノーマスクでした」
ハワイではマスクをしているのはホテルやレストランで働いている人達くらいだという。
「久々にダイアモンドヘッドに登ったけれど、マスクをしていたら苦しくてムリ(笑い)。気持ちよい空気をいっぱい吸って、海や空のきれいな青さを目に焼きつけて。ハワイの気候や雰囲気はやっぱり他では味わえないですよね。リフレッシュできました」
羽田空港に到着してから到着便の状況によっては3時間くらい待つこともある。小さい子を連れてハワイへの家族旅行はまだ現実的には難しいかもしれない。時間もお金も今までより必要だし、準備や工夫もしなくてはならない。それでも思いきってハワイ行きを決行してよかった、とY子さん。
「今行かなかったら、この先また状況がどう変わるかわからないですから。このタイミングで行ってよかった。もう3年も飛行機に乗って海外に行く、ということをしていなかったので、そのリハビリとしてもハワイは最適だったと思います」