小橋が「娘のことが心配」と言う背景には、こんな思い出も影響しているという。
「2007年12月の復帰戦の後に放送された僕の密着番組を見て、当時小学生の小児がんの男の子が主治医を通じて『会いたい』と言ってきたんです。彼は余命1年半で小学校は卒業できないと言われていましたが、中学生になった後、亡くなりました。
生前、彼から手術の痕を見せてもらった時、小さな体に傷痕がたくさんあって胸が詰まりました。がんになった苦しさや家族のつらさは経験したからこそわかります。だから僕は小児がんを支援するゴールドリボンを常に身に着けているのです」
※週刊ポスト2022年7月1日号