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中日・根尾の一軍帯同に疑問の声 投手転向の“成功例”遠山、萩原は二軍で鍛え直した

投手転向後も一軍帯同を続ける根尾昂(時事通信フォト)

投手転向後も一軍帯同を続ける根尾昂(時事通信フォト)

 中日・立浪和義監督が、どのようなビジョンを持っているのか問われている。6月21日、中日の根尾昂(22)が外野手から投手へ登録変更された。根尾は19日の巨人戦で、4点リードされた9回表二死から登板。4番の岡本和真を三振に斬って取った。9回裏にはそのまま打席に立ったが、三振に終わった。立浪監督は「代打で出ることもあるが、基本は投手でやる」と話している。

「根尾は甲子園の優勝投手ですし、150キロを超えるボールを持っている上にスライダーもキレる。投手転向で大成する可能性は十分あるでしょう。ただ、投手と野手では、体の作り方が変わってくる。今のまま一軍で投げていても、ある程度は通用するでしょうが、来年以降のことを考えれば、二軍で一から投手としての練習をさせた方がいいという意見もある。今年のキャンプでは野手としての体力作りをしていたわけで、いくら素質があるからと言っても、シーズン中の転向ですぐに何勝もできるほど甘い世界ではないでしょう」(プロ野球担当記者・以下同)

 過去、野手から投手に転向した成功例の一人として、オリックスの萩原淳がいる。田口壮やイチローと同じ1991年のドラフト生である萩原は内野手としては花開かず、27歳になる9年目の2000年のシーズン途中に投手に転向した。ファームでくすぶっていた萩原はキャッチボールの時、遊び半分でスライダーやフォークなどの変化球を投げた。それを見た佐藤義則二軍投手コーチの勧めで投球練習を始めた。

「萩原は高校時代にほとんど投手をしていない。ですから、根尾以上に異例の転向でした。ただ、当時のオリックスは人気がなかったですし、根尾のように大きな話題にはならなかった。2年後、プロ初勝利を挙げた時にようやくスポットライトが当たりました」

 萩原は2002年からチームに欠かせない中継ぎとなり、2006年まで5年連続30試合に登板。2007年に日本ハム、2008年からヤクルトと渡り歩き、2010年限りで現役引退した。投手として実働9年、270試合13勝15敗15セーブという成績を残した。

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