新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きを見せ始め、徳島の阿波踊りや京都の祇園祭など、夏の風物詩が復活する一方で、3年連続で開催を断念するケースもある。東京の夏の夜空を彩る、日本最古とされる隅田川花火大会もそのひとつだ。
「悔しいし、仕方ないという気持ちです。国内外のお客様に安全に楽しんでもらえる環境を整えて、来年こそは確実に開催したい」(墨田区役所・岩本健一郎氏)
海外からの観光客の動きも見据え、来年以降に照準を絞る祭りも少なくない。復活の日を楽しみにしている人たちは多いだろう。
以下、涙をのんで今年の開催中止を決定したビッグイベントを紹介しよう。
●浅草サンバカーニバル(東京)
「東京に行くのはまだ怖いとの地方の声もあり、開催を見送りました」(実行委員会・諏訪信幸氏)。9月に規模を縮小した代替イベント「浅草サンバフェスタ2022」を開催する。
●隅田川花火大会 (東京)
毎年100万人近い来場者で賑わう花火大会。会場周辺は住宅密集地で、十分な感染防止策を講じることが難しいことから、3年連続中止という苦渋の決断に至った。
●よさこい祭り(高知)
中止が決定されたものの、「生活に根付いた祭りで3年も見送ることは考えられませんでした」(よさこい祭振興会事務局)と、代わりに特別演舞という形のイベントを8月に開催。
※週刊ポスト2022年7月1日号