国内

「不倫路チュー」「USBは穴に…」失言・不祥事で落選しても比例復活するゾンビ議員たち

不祥事を理由に落選したはずなのに、比例で復活されては…(左は塚田一郎氏、右は中川郁子氏/写真=共同通信社)

不祥事を理由に落選したはずなのに、比例で復活されては…(左は塚田一郎氏、右は中川郁子氏/写真=共同通信社)

 元岸田派の吉川赳・衆院議員は本誌・週刊ポストが18歳女子大生との「パパ活飲酒」を報じた後、国会にも会期末まで姿を現わさず、“逃避行”を続けている。説明責任も果たさないまま「離党」で逃げ切ろうとする脳裏には、これまでのゾンビ議員たちの“前例”が浮かぶからだろう。

 政界には「みそぎ選挙」という言葉がある。不祥事を起こして雲隠れしていた議員が、選挙前に突然姿を現わして「もう一度国政に」とお詫び行脚を始め、当選すれば「有権者に信任された」と大手を振って表舞台に復帰することだ。

 それに対して、有権者はその政治家が、「国会議員にふさわしくない」と判断すれば、選挙で落選させるしかない。

 ところが、比例復活当選の制度は有権者の一票の行使を覆してしまう。選挙区の有権者からNOを突きつけられても、比例で復活当選し、「みそぎは済んだ」と平然と国会に出てくる議員が多いのだ。

 自民党には、重大な失言や破廉恥な不祥事を起こして有権者から「落選」と審判されながら復活した厚顔な“ゾンビ議員”が大勢いる。

 北から列挙しよう。

■中川郁子氏(比例北海道ブロック)
 亡き夫の中川昭一・元財務相の地盤を継いだが、同僚議員との六本木の繁華街での“不倫路チュー”写真が報じられ、批判を浴びて2017年選挙で落選。昨年の総選挙でも落選したが、比例北海道ブロックの自民党最下位で復活当選、再び議員バッジをつけた。

■塚田一郎氏(比例北陸信越ブロック)
 麻生太郎・自民党副総裁の元秘書。安倍内閣の国土交通副大臣当時、関門海峡をまたいで時の首相、安倍晋三氏の地元・山口県と副総理だった麻生氏の地元・福岡県を結ぶ巨大事業「下関北九州道路」構想が国の直轄調査に格上げされたことについて、「総理とか副総理が言えないので、私が忖度した」と利益誘導をほのめかす発言が大問題になった。総選挙(新潟1区)は約3万票差で落選し、比例北陸信越ブロックで復活当選した。

■務台俊介氏(比例北陸信越ブロック)
 復興政務官時代、台風被害の視察で岩手県岩泉町を訪れた際、長靴を履いていなかったため水たまりを同行職員におんぶされて渡り、批判を浴びた。その半年後の政治資金パーティーで、「長靴業界はこれでだいぶもうかった」と発言して政務官を辞任。昨年の総選挙(長野2区)では有権者の批判を浴びて大差で落選しながら、比例北陸信越ブロックの自民党最下位で復活当選して救済された。

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン