どんなドレスよりもゴージャスで見事に鍛えられた美しい筋肉を纏ったフィットネスプロデューサー・AYAさん。60kgものバーベルを持ち上げたり、ハードなトレーニングを行う様子がインスタグラムのストーリーでは毎日のようにアップされ、男女問わずフォロワーから賞賛されている。
多くのタレントやモデルなどからも圧倒的人気で指名を受け、トレーニングを指導するAYAさん。指導する立場としても規則正しい生活を自分に課し、「朝5時起床、22時就寝」を厳守。「朝は自分のトレーニングを行ってから、お客さんのトレーニング指導。夜は早く帰って食事を作り、お風呂に入って寝る前に筋膜をほぐしストレッチ、という1日のルーティーンがあるから、19時からのデートはあり得ない」とストイックだ。
「私ももともとは太りやすい体質ですし、トレーニングを始める前は、今の体ではありませんでした。でも、始めたらどんどん変わっていったのです。体形だけではなく、自分に自信がつき、前向きに物事をとらえられるようになりました。そして、出会う人や仕事も変わっていきました。まさに、“運動”は“運”を“動かす”ことなんです。以前よりも体が動くようになると、行動範囲も広がりますよね」(以下カッコ内、AYAさん)
といっても、人間は易きに流れる性質が強く、そもそも体を動かすのが苦手で嫌いな人もいる。AYAさんのようなトレーニングができるのは、よほど体力に恵まれ、精神力も強いアスリートのような特別な人だけと思いがち。
“強く厳しいAYA”というイメージがあるが、AYAさんはぐっとハードルを下げた提案をしてくれた。
「ストレッチやウォーキングなど、できる範囲から始めてもいいんですよ。そう考えるようになったのは、コロナ禍の影響が大きいかもしれません。それまでの私は、自分にも他人にも厳しく、追い込むようにトレーニングをすることが大切だと思っていました。それにより、自分の殻を打ち破ったり、体がどんどん鍛えられるという目に見える変化を実感できるからです。
でも、コロナによって、それまで当然と思っていた活動が止まり、考え方も変わりました。動き続ける人生を歩んできた私にとって、自粛期間というのは、自分の内面と向き合う機会にもなったのです。その時に、『きついのはイヤ』と体を動かさないほうがよくない。人それぞれできる範囲で自分のペースで体を動かせばいいのだと思うようになりました」
“運”を“動かす”と書いて「運動」。そして、“人”を“良くする”と書いて「食」。
『うの・AYA わがままBodyトレーニング』の新著(神田うのとの共著)があるAYAさんのインスタグラムでは、徹底した食事メニューが並ぶ。野菜とたんぱく質を中心に、炭水化物は基本、朝食のとき。しかし、ストイックになりすぎるのは、限界があるという。
「『栄養コンシェルジュ』の資格も取得し、細胞レベルで栄養を勉強してきました。平日はフィットネスに適した健康的な食事をしています。でも週末は、好きなだけ何を食べてもOK、という“チートデイ”を設けています。
“チートデイ”には、パンケーキやスイーツ、ハンバーガーなど好きなものを思いっきり食べます。平日はストイックに、週末はそれから解放されるという、“アメとムチ”を使い分けているのです。こうすれば、自分の食べたい欲も上手にコントロールできます」