国内

出身地を隠さないアイドルだった田中聖 罪を償い寛解したなら帰る場所はある

判決が出る前に謝罪動画をYouTubeに公開していた田中聖(公式YouTubeより)

判決が出る前に謝罪動画をYouTubeに公開していた田中聖(公式YouTubeより)

 依存症からの脱出は難しい。それが違法薬物にかかわる場合、それまでの交友関係をすべて断ち切って入手できない環境に身を置くことが重要だと言われている。だが、現実には、交友関係を自分から消すのは難しい。俳人で著作家の日野百草氏が、執行猶予中に地元の柏駅前で田中聖容疑者が逮捕されたことをきっかけに、薬物犯罪から更生できる可能性について考えた。

 * * *

「めっちゃ元気でしたよ。聖さん柏のスターですし、やっぱ目立ちます。すぐわかります」

 筆者はこれまで何度か取材の過程でこの聖さん、元KAT―TUNメンバーの田中聖さん(以下、聖さん)について耳にしてきた。『「私たちの勝ちですよ」休業を選んだパチンコ店幹部は言った』など、コロナ禍でのパチンコバッシング取材ではたびたびこの柏を中心に関係者と話した、旧友とも話した、その中でたわいもない話として地元のスター、聖さんの話は必ず出てきた。この千葉県柏市は野田市生まれ(この一帯を「東葛」と呼ぶ)の筆者にとって思い出の地である。この男性の発言も、一連の取材の中で2020年の夏ごろ、その「たわいもない話」として出てきたものだった。

「柏まつりとかも来てました。やっぱ地元が好きなんだなって思いましたよ」

 「柏まつり」といっても東葛周辺の地元民くらいしか知らないかもしれないので説明すると、元は柏商工会議所が柏駅周辺を盛り上げようと1970年代に始めた駅前祭りで、毎年7月に催される。筆者の子どものころは愛してやまない東口の「柏そごう」(そごう柏店)と柏の象徴だった展望タワービルも営業していて現代のそれとは違う「昭和の活気」があった。大相撲の麒麟児(柏出身)が来ていたのを覚えている。失礼な話だが麒麟児そっちのけで「来年はドリフターズとか来ないかな」「(初代)タイガーマスクとか来ないかな」などと勝手な願望をマルイの地下のゲーセン(通称、マル地下)に入り浸っては小学生同士で話していた。少し時代は新しくなるが、聖さんも昭和に生まれ、平成の柏で育った。

「昔は弟たちも連れて来てました」

 弟とは田中樹さんのことだという。同じくジャニーズのSixTONESに所属する人気アイドルである。兄弟でいたのを見かけたのは2000年代ということで樹さんはまだ小学生とかだったろう。同じく弟で歌手、俳優の田中彪さんもいたかもしれない。

「イケメンですから、昔から目立つ兄弟なんですよ」

関連キーワード

関連記事

トピックス

地元の知人にもたびたび“金銭面の余裕ぶり”をみせていたという中居正広(52)
「もう人目につく仕事は無理じゃないか」中居正広氏の実兄が明かした「性暴力認定」後の生き方「これもある意味、タイミングだったんじゃないかな」
NEWSポストセブン
『傷だらけの天使』出演当時を振り返る水谷豊
【放送から50年】水谷豊が語る『傷だらけの天使』 リーゼントにこだわった理由と独特の口調「アニキ~」の原点
週刊ポスト
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
《英国史上最悪のレイプ犯の衝撃》中国人留学生容疑者の素顔と卑劣な犯行手口「アプリで自室に呼び危険な薬を酒に混ぜ…」「“性犯罪 の記念品”を所持」 
NEWSポストセブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《離婚後も“石橋姓”名乗る鈴木保奈美の沈黙》セクハラ騒動の石橋貴明と“スープも冷めない距離”で生活する元夫婦の関係「何とかなるさっていう人でいたい」
NEWSポストセブン
原監督も心配する中居正広(写真は2021年)
「落ち着くことはないでしょ」中居正広氏の実兄が現在の心境を吐露「全く連絡取っていない」「そっとしておくのも優しさ」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
〈山口組分裂抗争終結〉「体調が悪かろうが這ってでも来い」直参組長への“異例の招集状” 司忍組長を悩ます「七代目体制」
NEWSポストセブン
休養を発表した中居正広
【独自】「ありえないよ…」中居正広氏の実兄が激白した“性暴力認定”への思い「母親が電話しても連絡が返ってこない」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(時事通信フォト)
「うなぎパイ渡せた!」悠仁さまに筑波大の学生らが“地元銘菓を渡すブーム”…実際に手渡された食品はどうなる
NEWSポストセブン
4月7日、天皇皇后両陛下は硫黄島へと出発された(撮影/JMPA)
雅子さま、大阪・沖縄・広島・長崎・モンゴルへのご公務で多忙な日々が続く 重大な懸念事項は、硫黄島訪問の強行日程の影響
女性セブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
SNSで出回る“セルフレジに硬貨を大量投入”動画(写真/イメージマート)
《コンビニ・イオン・スシローなどで撮影》セルフレジに“硬貨を大量投入”動画がSNSで出回る 悪ふざけなら「偽計業務妨害罪に該当する可能性がある」と弁護士が指摘 
NEWSポストセブン
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン