芸能

『鎌倉殿の13人』北条家内部の争いでは宮沢りえ演じる「りく」がキーパーソン

宮沢りえ演じる「りく」から目が離せない?(C)NHK

宮沢りえ演じる「りく」から目が離せない?(C)NHK

 NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は、源頼朝(大泉洋)が死亡し、物語はいよいよ後半戦へ。ストーリーの鍵をにぎる女性たちの暗躍を、歴史学者が解説する。【全3回の1回】

 * * *

夫を操る権力の亡者

 第26話(7月3日放送)では死亡した源頼朝の後継を巡り、妻の北条政子(小池栄子)とその妹・実衣(宮澤エマ)が言い争うなど「女同士の対立」が浮き彫りになってきた。

 この後、政子の父である北条時政(坂東彌十郎)が幕府の権力を握ることになるが、その時政を掌で転がしているのが、妻のりく(宮沢りえ)だ。

 鎌倉時代に詳しい歴史学者の細川重男氏によれば、この先の北条家内部の争いでは、りくがキーパーソンになるという。

「りくは北条義時(小栗旬)を押し退け、時政との子・政範を後継者として担ごうとします。しかし先妻の子である政子からすれば、政範が家を継ぐのは面白くない。これがのちの親子争いの火種となっていくのです」(以下、「」内はすべて細川氏)

 政範は16歳の若さで亡くなるが、それでもりくの暗躍は続く。

「りくは時政を唆し、実権を握ろうとする。義時の異母妹・ちえ(福田愛依)の夫である畠山重忠(中川大志)に謀反の罪を着せて滅ぼし、さらには娘婿の平賀朝雅(山中崇)を将軍に就けようと、政子の子・実朝(柿澤勇人)の暗殺まで謀ります。

 しかし暗殺の企みは失敗し、りくは時政とともに伊豆に流刑とされる。

 彼女は京都の公家の生まれで、元々はそれなりのお姫様でした。年の離れた田舎のオヤジとの結婚で最初は嫌だったと思いますが、『ここから出世してやる』と権力志向が芽生えたのでしょう。『吾妻鏡』では“権力の亡者”として描かれていますが、ドラマでは悪女っぽく見えて実はけっこう良い人として描かれているところが印象的」

関連記事

トピックス

「衆参W(ダブル)選挙」後の政局を予測(石破茂・首相/時事通信フォト)
【政界再編シミュレーション】今夏衆参ダブル選挙なら「自公参院過半数割れ、衆院は190~200議席」 石破首相は退陣で、自民は「連立相手を選ぶための総裁選」へ
週刊ポスト
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波も(マツコ・デラックス/時事通信フォト)
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波、バカリズム脚本ドラマ『ホットスポット』配信&DVDへの影響はあるのか 日本テレビは「様々なご意見を頂戴しています」と回答
週刊ポスト
大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)
「MLBを破壊する」新型“魚雷バット”で最も恩恵を受けるのは中距離バッター 大谷翔平は“超長尺バット”で独自路線を貫くかどうかの分かれ道
週刊ポスト
もし石破政権が「衆参W(ダブル)選挙」に打って出たら…(時事通信フォト)
永田町で囁かれる7月の「衆参ダブル選挙」 参院選詳細シミュレーションでは自公惨敗で参院過半数割れの可能性、国民民主大躍進で与野党逆転へ
週刊ポスト
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
「フォートナイト」世界大会出場を目指すYouTuber・Tarou(本人Xより)
小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」に批判の声も…筑駒→東大出身の父親が考える「息子の将来設計」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
米国からエルサルバドルに送還されたベネズエラのギャング組織のメンバーら(AFP PHOTO / EL SALVADOR'S PRESIDENCY PRESS OFFICE)
“世界最恐の刑務所”に移送された“後ろ手拘束・丸刈り”の凶悪ギャング「刑務所を制圧しプールやナイトクラブを設営」した荒くれ者たち《エルサルバドル大統領の強権的な治安対策》
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
NEWSポストセブン