大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では、初代征夷大将軍・源頼朝の逝去で勃発した幕府の御家人13人の権力闘争が描かれる。ドラマを放送するNHKでも、エースアナの座が空白になり、後継者を巡る熾烈な争いが起きていた。
東京五輪の開会式中継や紅白歌合戦の総合司会(2021年)を担当してきたNHKの絶対的エース・和久田麻由子アナ(33)が、今夏の出産に向けて番組出演を減らしている。
4月にはすでにMCを務める『ニュースウオッチ9』を降板しており、現在はレギュラーゼロ。ファンの間で「わくまゆロス」が広がるなか、NHKアナウンス室では次のエースの座を巡り、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』さながらの権力闘争が起きているという。
女子アナに詳しいライターの島本拓氏が言う。
「かつては民放と一線を画していたNHKも、近年では視聴率を無視できなくなっている。もちろんアナウンス力などの実力を備えていることが大前提ですが、“数字が取れる”人気アナが重用される傾向が強まっており、明暗が分かれています」
和久田アナの不在で、真っ先に注目が集まるのが桑子真帆アナ(35)だ。2017年から『ニュースウオッチ9』のMCを務め、同年に『紅白歌合戦』の総合司会も担当。和久田アナが『ニュースウオッチ9』で夜の顔になると、桑子アナは『おはよう日本』で朝の顔に転じ、和久田アナと並ぶNHKのツートップと称された。
「今年4月には『クローズアップ現代』に異動。ただ、『クロ現』は視聴率低迷を受けて2019年4月から週3日に縮小されており、露出が減る形に。和久田アナの産休と桑子アナの失速で主要番組のキャスター枠が空き、それを狙う若手アナの台頭が著しい。一方で第一線を退きかけていたベテランも復帰のチャンスありと目の色が変わっている」(NHK関係者)
※週刊ポスト2022年7月29日号