新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、運航を停止していた北朝鮮国営の高麗航空の旅客機が7月中旬、平壌市の空港から同国内の東海岸へ異例の旋回飛行を行ったことが、飛行追跡データで明らかになった。北朝鮮の航空機の飛行が確認されたのは約1年半ぶりとなる。
また、高麗航空は最近、主力航空機であるロシア製ツポレフ機の各種部品約100万ドル(約1億4000万円)分を輸入したことが分かっており、近く国際便の運航を再開するとみられる。北朝鮮関連のニュースを専門とする独立系ニュースサイト「NK NEWS」が報じた。
同じ日に撮影された低解像度の衛星画像には、平壌国際空港のターミナル前に数機の航空機が並んで駐機している様子が写っており、複数の航空機が同様のルートを飛行した可能性があるという。
国連の北朝鮮専門家委員会が最近、発表した報告書によると、高麗航空は2機のツポレフTU-204中距離ジェット機のうちの1機用にガスタービン補助動力装置など、全部で約100万ドル分の各種航空機部品を購入していることから、近く平壌─北京間の航空便の運航が再開する可能性が高いと見られる。