NHK朝の連続テレビ小説『ちむどんどん』で、ヒロインより“恋敵”に共感が集まるという不思議な現象が起きた。
女優の飯豊まりえ(24)演ずる新聞記者・愛は、ヒロイン・暢子(黒島結菜)が思いを寄せる和彦(宮沢氷魚)の同僚にして婚約者という役柄。しかし、暢子と和彦の秘めた想いに気付いた愛は、自ら別れを告げ、パリ転勤を決意した──。
7月15日放送回で、愛の退場シーンが描かれると、SNS上には「愛ちゃんロス」が広がった。「カッコいいよ、愛ちゃん!」「愛ちゃんが一番男前」……こうした声に、業界内では好演した飯豊まりえの今後の活躍に期待が高まっている。芸能ライターの島本拓氏は言う。
「『ちむどんどん』は登場人物の個性が強く、ヒロイン暢子の口癖の『まさかや~!』をはじめ、セリフも独特のイントネーションで、とかく物語が濃い味付けになりがち。そんななかで飯豊演じる愛の存在が、一服の清涼剤のようなアクセントになっていました。それも飯豊の気品や透明感があってこそでしょう。
ファッション誌モデルとして知られる彼女ですが、いまや女優として着実にキャリアを築いています。NHKのドラマ『岸辺露伴は動かない』ではヒロインの役で原作の漫画ファンから『ビジュアルの再現度が高い!』と高い評価を得ました。日本テレビ系『オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~でもヒロイン役を好演しています」
飯豊の存在感は、ある人気女優に通ずるという。
「ルックスや立ち振る舞いが新垣結衣に似ていることもあり、『ポスト・ガッキー』との声もあがっています。2人はティーン向けファッション誌『nicola』出身という共通点もあり、女性からの共感が得られる素地がある。『ちむどんどん』のブレイクで、ポスト・ガッキーの最有力候補に躍り出ました」(同前)
こんなにブレイクするとは、“あきさみよー(あれまあ)”。
※週刊ポスト2022年8月5・12日号