歴代の皇后に代々受け継がれてきた「御養蚕」に、天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが初めて参加された。7月14日、宮内庁によってその写真が公開された。5~6月にわたって、雅子さまの養蚕作業を天皇陛下と愛子さまが手伝われたときの様子を写したものだ。
蚕に桑の葉を与える「御給桑」や、繭づくり用の器具である蔟に蚕を移す「上蔟」といった作業を積極的に手伝われた愛子さま。真剣なご表情で作業される様子を、両陛下はそばで優しく見守られていたという。
両陛下と愛子さまがおそろいの“ご家族写真”が公開されたのは、新年にあわせた写真以来の久しぶりのことだ。
振り返れば、愛子さまは成長されるにつれ、両陛下のお出ましにご一緒される機会が増えていった。時には先の大戦の歴史を辿った展示会で、時には皇室の祖神へのご参拝で、愛子さまは両陛下のお姿を間近で見つめてこられた。両陛下はお出ましに臨むお姿をいちばん近くでお見せになることで、愛子さまに何かを学ばせたかったのかもしれない。
ご一家3人で臨んだお出ましと、愛子さまの成長の軌跡を振り返る。
●2014年7月 伊勢神宮ご参拝
皇室の祖神とされる天照大御神を祀った伊勢神宮内宮を参拝された天皇ご一家。当事12才だった愛子さまは初めてのご参拝で、セーラー服姿で砂利道をゆっくりと進み、玉串をささげて拝礼した。
●2015年8月 展示会『伝えたい あの日、あの時の記憶』ご訪問
戦後70年に合わせて開催された企画展示会『伝えたい あの日、あの時の記憶』をご一家でご覧になったことも。愛子さまは戦争関連の展示を初めて見学され、戦没者遺族から直接、戦時中の体験を聞かれる場面もあったという。
●2016年8月 沖縄豆記者とご接見
当時の東宮御所で行われた、沖縄県と北海道の小中学生から選ばれた「豆記者」との交流会に、当時中学3年生だった愛子さまも参加。2007年以来9年ぶりに豆記者と会われた愛子さまは、同世代の子供たちを前に笑顔を見せられた。